ホンダ4代目インサイトに中国ユーザーの嗜好が反映、歴代との共通性は?
ホンダ4代目インサイトに中国ユーザーの嗜好が反映

ホンダの新型「インサイト」が4代目として登場した。日本では限定3000台が販売されるこのモデルは、歴代モデルとは一線を画す存在だ。初代から3代目までは日本製だったが、4代目は中国製となり、ボディタイプもクロスオーバーSUVに変貌した。モビリティジャーナリストの森口将之氏は、このモデルに中国ユーザーの趣味嗜好が色濃く反映されていると指摘する。

インサイトの歴史を振り返る

初代インサイトは1999年、ホンダ初の量産ハイブリッドカーとして誕生した。アルミ製の低く空気抵抗の少ない2人乗りクーペボディに、1L直列3気筒エンジンと1個のモーターを組み合わせたパラレル式ハイブリッドシステムを搭載。当時のトヨタ「プリウス」を抜いて世界最高燃費を記録した。

2代目はプリウスのライバルとして、5ナンバー5ドア5人乗りの実用的なボディで登場。ハイブリッド用エンジンは1.3L4気筒となり、途中で1.5Lも追加された。当時、プリウスが3代目に進化したタイミングでもあり、両車はさまざまな分野で比較された。

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3代目から4代目への大型化と変化

3代目は一気に大型化。2代目が「フィット」と「シビック」の中間のボディサイズだったのに対し、ファストバックの4ドアセダンはシビックと「アコード」の間ぐらいになった。ハイブリッドシステムは現在のホンダで一般的な2モーター方式となり、排気量は1.5Lのみだった。

そして今回登場した4代目は、EVとなった。ボディはやや背が高いクロスオーバーSUVになり、国内向けは中国製となっている。東風本田汽車で作られている「e:NS2」を日本向けに最適化したものだ。インサイトの系譜は連続しておらず、初代と2代目の間は3年、2〜3代目と3〜4代目の間はそれぞれ4年のブランクがある。モデルチェンジのたびに車格や原動機を大きく変えてきているため、少し間を置いたほうが良いのかもしれない。

中国ユーザーの嗜好が伝わるインテリア

新型インサイトのインテリアは、中国市場の好みが色濃く反映されている。大型のタッチスクリーンやデジタルメーターパネル、アンビエントライトなど、先進的でラグジュアリーな雰囲気が特徴だ。ホンダは中国市場向けに開発したこのクルマを、日本市場に導入することで、両市場のユーザーニーズの違いを浮き彫りにした。

ボディサイズはCR-Vとアコードの中間ぐらいで、全長4710mm、全幅1830mm、全高1550mmと、日本の道路事情を考慮しつつも、中国市場で好まれる大きさに設定されている。森口氏は「中国の嗜好が伝わってくるインテリア」と評し、インサイトを通して中国のカーライフが見えてくると述べている。

ホンダEVのフラッグシップとして

新型インサイトは、ホンダのEVラインナップにおいてフラッグシップ的な位置づけとなる。日本では限定3000台の販売で、価格は500万円台前半と予想される。航続距離はWLTCモードで約500kmとされる。ホンダは今後、日本市場にEVを積極的に投入する計画だが、インサイトはその先駆けとなるモデルだ。

歴代インサイトとの共通性は、ハイブリッドからEVへの進化という点で、環境性能を追求する姿勢が受け継がれていると言える。しかし、ボディタイプや生産国、ターゲットユーザーは大きく異なり、同じ名前を持つ別のクルマと言っても過言ではない。

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