EVシフト加速、2030年に世界販売の50%超へ IEA予測
EVシフト加速、2030年に世界販売の50%超へ

国際エネルギー機関(IEA)は4月23日、世界の電気自動車(EV)販売が2030年までに新車販売の50%を超えるとの最新予測を発表した。2023年のEV販売台数は約1400万台で、前年比35%増を記録。中国と欧州が市場をけん引している。

中国・欧州がけん引、世界販売の8割超

IEAの年次報告書「Global EV Outlook 2024」によると、2023年の世界のEV販売台数は1400万台に達し、新車販売に占める割合は18%に上昇した。中国が世界のEV販売の約60%を占め、欧州が約20%、米国が約10%と続く。中国市場では2023年に約850万台のEVが販売され、新車販売の約35%をEVが占めた。

IEAのファティ・ビロル事務局長は「世界の自動車業界の変革は加速している。政策支援と技術革新がEV普及を後押ししている」と述べた。特に中国市場では、政府の補助金政策と充電インフラの急速な整備が需要を喚起している。

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充電インフラ整備が課題

一方で、IEAは充電インフラの整備がEV普及の鍵を握ると指摘。2023年時点で世界の公共充電器は約400万基だが、2030年までに約5500万基が必要と試算される。特に都市部と高速道路沿いの充電網整備が急務だ。

また、電池原材料の供給リスクも課題として挙げられる。リチウムやコバルトなどの価格変動がEV価格に影響を与える可能性がある。IEAはリサイクル技術の向上と新たな鉱山開発の重要性を強調している。

政策目標と現実のギャップ

多くの国が2030年代半ばまでにガソリン車の新車販売を禁止する目標を掲げるが、IEAの予測は現実的な普及ペースを示す。例えばEUは2035年までに内燃機関車の新車販売を禁止する方針だが、IEAはEU域内のEV販売シェアが2030年に約60%に達すると予測。目標達成にはさらなる政策強化が必要と分析する。

米国ではインフレ抑制法(IRA)による税制優遇がEV需要を刺激。2023年のEV販売は前年比50%増の約140万台。IEAは米国市場が2030年に新車販売の約30%をEVが占めると予想する。

自動車メーカーの戦略転換

各社のEV戦略も加速。トヨタは2026年までにEV販売150万台を目標に掲げ、バッテリー技術の開発に注力。フォルクスワーゲンは2030年までにEV比率を50%以上に引き上げる計画。一方、テスラは2023年に約180万台を販売し、世界最大のEVメーカーとしての地位を固めた。

IEAは報告書で「EVの総保有コストがガソリン車と同等になるのは2020年代後半」と分析。電池コストの低下が価格競争力を高め、普及を後押しするとしている。

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