EV販売台数、中国勢が急成長 テスラを猛追、日本勢は苦戦
EV販売台数、中国勢が急成長 テスラ猛追、日本苦戦

2024年上半期の世界の電気自動車(EV)販売台数で、中国勢が急成長を遂げ、米テスラを猛追している。調査会社のデータによると、中国のBYD(比亜迪)はテスラとの差を縮め、首位交代も視野に入る。一方、日本勢は販売低迷が続き、存在感が薄れつつある。

中国勢の躍進が鮮明に

市場調査会社のデータを基にした集計では、2024年1~6月の世界EV販売台数(プラグインハイブリッド含む)で、BYDは前年同期比約20%増の約160万台を販売。2位のテスラは約90万台で、前年比約5%減となった。両社の差は約70万台と、前年の約40万台から拡大したが、テスラの苦戦が際立つ。

また、中国の新興EVメーカーも台頭。上海汽車集団(SAIC)や吉利汽車(Geely)なども販売を伸ばし、中国勢全体で世界市場の約6割を占めるに至った。背景には、中国政府のEV普及政策と、低価格帯から高級車まで幅広いラインアップがある。

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テスラの苦戦と値下げ戦略

テスラは2024年初頭から値下げを実施し、販売テコ入れを図ったが、中国市場での競争激化や欧州での需要減が響いた。特に中国では、BYDの低価格モデル「シー」シリーズや、新興メーカーの「NIO」「Xpeng」が攻勢を強め、テスラのシェアは低下傾向にある。

「テスラはブランド力で勝るが、中国市場では価格競争に巻き込まれている。値下げだけでは持続的な成長は難しい」と、自動車業界アナリストの田中氏は指摘する。

日本勢の苦戦、存在感低下

日本メーカーはEV販売で大きく出遅れている。トヨタ自動車はハイブリッド車(HV)に注力し、EV販売は2024年上半期で約5万台と、世界シェアは1%未満。日産自動車やホンダも販売は低迷し、日本勢全体のシェアは2%程度にとどまる。

日本勢の苦戦の要因として、EV向けサプライチェーンの整備遅れや、充電インフラの不足が挙げられる。また、消費者の間では「航続距離不足」や「価格の高さ」を理由にEV購入をためらう声も多い。

今後の展望、巻き返しは可能か

日本勢は2025年以降、新型EVの投入を計画している。トヨタは次世代バッテリーを搭載したEVを2026年に投入予定で、航続距離を現在の2倍に伸ばすと発表。日産も低価格EVの量産を目指す。

しかし、中国勢の勢いは止まらず、BYDは日本市場にも本格参入し、2025年までに販売網を100店舗に拡大する計画。日本勢の巻き返しには、価格競争力と技術革新の両立が不可欠となる。

業界関係者は「日本勢が生き残るには、EV専用プラットフォームの開発や、電池の内製化など、抜本的な戦略転換が必要だ」と語る。世界のEV市場は中国勢を中心に再編が進み、日本勢の立ち位置が問われている。

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