EV販売鈍化でバッテリー業界再編、中国CATLが首位を維持
EV販売鈍化でバッテリー業界再編、中国CATL首位維持

EV市場の減速とバッテリー業界の構造変化

2024年の世界電気自動車(EV)用バッテリー市場は、前年比で成長率が鈍化し、業界再編の動きが加速している。中国のCATL(Contemporary Amperex Technology Co. Limited)が依然としてトップシェアを維持する一方、同じく中国のBYDが急激にシェアを拡大し、両社で市場の過半数を占める構図が鮮明になった。韓国勢のLGエナジーソリューションやサムスンSDIは苦戦を強いられており、日本勢は存在感を低下させている。

CATLとBYDの二強時代

調査会社SNEリサーチのデータによると、2024年の世界EV用バッテリー搭載量は約894GWhとなり、前年比で約27%増加した。これは2023年の同38%増から伸び率が低下している。CATLはシェア36.9%で首位を堅持、BYDは16.9%で2位に浮上した。両社を合わせると市場の53.8%を占め、前年の約48%からさらに集中度が高まった。特にBYDは自社製EVの販売好調に加え、他社へのバッテリー供給も拡大しており、前年の15.7%からシェアを伸ばした。

韓国勢の苦戦と日本勢の低迷

韓国勢ではLGエナジーソリューションがシェア11.4%で3位、SKオンが4.6%で4位、サムスンSDIが4.3%で5位となった。LGは前年の13.6%からシェアを落とし、特に欧州市場での需要減退が響いた。日本勢はパナソニックがシェア4.2%で6位に後退し、他社はトップ10圏外となった。パナソニックはテスラ向け供給に依存する構造から、テスラの生産調整の影響を直接受けた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

価格競争と技術革新の行方

EV販売の減速は、バッテリー価格の下落競争を引き起こしている。CATLはリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池の低コスト戦略でシェアを拡大し、BYDは独自のブレードバッテリー技術で差別化を図る。一方、韓国勢は高エネルギー密度の三元系電池に強みを持つが、コスト面で中国勢に劣る。業界関係者は「2025年以降、さらに淘汰が進むだろう」と予測する。実際、欧米でのEV補助金縮小や中国市場の飽和が、バッテリーメーカーに更なる価格引き下げ圧力をかけている。

地域別の動向と今後の展望

地域別では、中国市場が世界のバッテリー搭載量の約6割を占める。中国国内ではCATLとBYDに加え、中堅メーカーの台頭も見られる。欧州市場では、現地生産を進める韓国勢が一定のシェアを確保しているが、中国勢の低価格攻勢にさらされている。北米市場では、インフレ抑制法(IRA)による補助金制度が地元生産を促進し、テスラやパナソニックが優位に立つ。しかし、中国勢も工場建設を計画しており、競争は激化している。

SNEリサーチのアナリストは「2024年はEV市場の転換点であり、バッテリーメーカーは収益性と技術革新のバランスが問われている」と指摘する。CATLは次世代のナトリウムイオン電池や全固体電池の開発を進め、BYDは垂直統合モデルでコスト競争力を強化する。韓国勢は高付加価値製品へのシフトを模索しており、日本勢は技術提携や生産体制の見直しを迫られている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ