EVバス導入が進む中国地方自治体、課題は充電インフラ整備
EVバス導入進む中国地方、課題は充電インフラ

中国地方の自治体で電気バス(EVバス)の導入が加速している。広島市は2025年度までに30台のEVバスを導入する計画を発表。しかし、充電インフラの整備や航続距離の制限など、解決すべき課題も多く残る。

広島市のEVバス導入計画

広島市は2024年度から2025年度にかけて、計30台のEVバスを導入する。これは現在運行中のディーゼルバスを段階的に置き換えるもので、市の環境政策の一環。市交通局の担当者は「EVバスは二酸化炭素排出量を大幅に削減できる。騒音も少なく、乗客の快適性も向上する」と期待を語る。

導入予定のEVバスは中国メーカー製で、1回の充電で約200キロの走行が可能。市のバス路線の平均運行距離は1日約150キロのため、航続距離は十分とみられる。ただし、冬季の暖房使用時は航続距離が短くなる可能性があり、実運用での検証が必要。

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充電インフラ整備が課題

EVバス導入の最大の課題は充電インフラの整備だ。広島市はバス営業所に急速充電器を設置する計画だが、1台あたりの充電時間は約2時間。30台すべてを夜間に充電するには、複数の充電器が必要で、設備投資がかさむ。

また、路線途中での充電も検討されているが、道路上に充電設備を設置するにはスペースや電力容量の問題がある。市交通局は「充電インフラの整備には国や県の補助金を活用したい」と話す。

他自治体の動き

中国地方では他にも、岡山市や山口市がEVバスの試験導入を開始。岡山市は2024年度に2台のEVバスを導入し、実証運行を行っている。山口市は2025年度に5台の導入を予定。

中国運輸局によると、中国地方全体で2025年度までに約100台のEVバスが導入される見込み。これは全国のEVバス導入目標の約1割に相当する。運輸局の担当者は「自治体間での情報共有や、メーカーとの連携が重要」と指摘する。

今後の展望

EVバスの普及には、車両価格の低減も不可欠だ。現在、EVバスはディーゼルバスの約2倍の価格で、導入コストが高い。しかし、バッテリー価格の低下や量産効果により、2027年ごろには価格差が縮まると予想される。

また、太陽光発電との組み合わせで、より環境負荷を低減できる。広島市はバス営業所に太陽光パネルを設置し、充電電力を賄う構想もある。市の環境政策担当者は「EVバス導入は脱炭素社会への第一歩。今後も積極的に取り組む」と意気込む。

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