EVシフト加速、中国勢が欧州で躍進 日本メーカーの苦戦続く
EVシフト加速、中国勢が欧州で躍進 日本メーカー苦戦

欧州自動車市場で電気自動車(EV)の普及が加速しており、中国メーカーの躍進が目立つ。2024年の欧州新車販売に占めるEVの割合は25%に達し、前年の20%から大きく上昇した。特に中国の比亜迪(BYD)や上海汽車集団(SAIC)などの中国勢が低価格帯を中心にシェアを拡大。一方、トヨタや日産など日本メーカーはEVへの移行が遅れ、欧州での存在感が急速に低下している。

中国勢の躍進が鮮明に

調査会社のデータによると、2024年上半期の欧州EV販売で中国ブランドのシェアは12%に達し、前年の8%から4ポイント上昇。特にBYDは前年比2.5倍の販売台数を記録し、欧州EV市場でトップ10入りを果たした。SAICのMGブランドも欧州での認知度を高め、英国やドイツで販売を伸ばしている。中国勢の強みは、政府の補助金を背景にした低価格戦略と、バッテリー技術の進化による航続距離の向上だ。

日本メーカーの苦戦

日本メーカーは欧州EV市場で苦戦を強いられている。トヨタはハイブリッド車に注力してきたため、EVのラインアップが限定的。日産はリーフの後継モデルの投入が遅れ、ホンダは欧州市場からの撤退を検討しているとの報道もある。2024年の欧州EV販売ランキングで日本メーカーはトップ20圏外に沈み、シェアはわずか3%にとどまる。自動車アナリストの田中氏は「日本メーカーはEVシフトのスピードが遅すぎる。このままでは欧州市場での存在感を完全に失う可能性がある」と指摘する。

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欧州の規制強化が追い風

欧州連合(EU)は2035年までにガソリン車の新車販売を事実上禁止する方針を打ち出しており、これがEVシフトを後押ししている。また、EUは中国製EVに対する関税引き上げを検討しているが、中国メーカーは欧州内での生産拠点を拡大することで対抗。BYDはハンガリーに工場を建設中で、2025年には稼働を開始する見込みだ。これにより、関税リスクを回避しつつ欧州市場でのシェア拡大を狙う。

日本メーカーの巻き返しは可能か

日本メーカーも巻き返しに向けた動きを見せている。トヨタは2026年までに欧州向けEVを10車種投入する計画を発表。日産は仏ルノーとの提携を強化し、EVの共同開発を進める。しかし、中国勢の先行を追いかけるのは容易ではない。業界関係者は「日本メーカーが欧州で再び存在感を示すには、価格競争力とバッテリー技術の革新が不可欠だ」と話す。今後の動向が注目される。

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