中国BYDが軽EV「ラッコ」でN-BOX市場に挑戦、7月28日発売
BYD軽EV「ラッコ」7月28日発売、N-BOX市場に挑戦

中国の電動車大手BYD(比亜迪)が、日本市場に向けた戦略的電気自動車(EV)「BYD RACCO(ラッコ)」を2026年7月28日に発売する。自動車ライターの小沢コージ氏は「これまで軽自動車は日本車の独壇場だったが、ラッコのスペックは申し分なく、価格次第では軽自動車市場に風穴を開けるかもしれない」と指摘する。

「N-BOXの電気自動車版」とも言える戦略車

ラッコは、日本で最も売れている軽スーパーハイトワゴン、ホンダN-BOXのEV版とも呼べるモデルだ。両側スライドドアを備え、日本専用に開発された。このジャンルは開発費の割に利益率が低く、EV化が進んでいなかったが、BYDはその隙を突いて先行投入する戦略をとった。

BYDは2023年1月に日本市場に初上陸。同年の販売台数は1446台、2024年は2217台、2025年は3742台と前年比1.5倍以上の成長を続けているが、トヨタカローラの月間販売台数にも及ばない。EV不人気の日本でさらなる販売拡大を狙い、ラッコを投入する。

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小沢氏は「ラッコは超戦略的EVであり、黒船EVとも言える」と評価。人気女優の長澤まさみさんに続き、広瀬アリスさんを起用した新CMも話題を呼んでいる。

販売目標は「26年末までに1万台」

BYDはラッコの販売目標について、2026年末までに1万台を掲げている。これは日本における同社の累計販売台数を大きく上回る数字だ。価格は未公表だが、競合するN-BOXのガソリン車(約150万円~)と同等かそれ以下に設定される可能性があり、価格次第で市場に大きな影響を与えるとみられる。

小沢氏は「価格が最大のキモだ。中国車だからという先入観が覆るかもしれない」と述べ、BYDのコスト競争力に注目する。

軽自動車は日本のガラパゴスだったが…

日本の軽自動車市場は、独自の規格と高い品質で長年日本メーカーが支配してきた。しかしBYDは、世界最大のBEVメーカーとしての規模と技術を生かし、このガラパゴス市場に切り込む。2025年にはテスラを抜き、バッテリーEVだけで225万台を販売した実績を持つ。

BYDは中国、南米、欧州、ASEANなどでもBEVやPHEVを販売しており、日本市場への本格参入は世界戦略の一環とされる。

BYD創業者が本気になったワケ

BYD創業者の王伝福氏は、日本市場の潜在性を重視。軽自動車は日本の自動車文化の象徴であり、ここで成功すればブランド価値が大きく向上すると考えている。ラッコはそのための切り札だ。

小沢氏は「BYDが本気で日本の軽自動車市場を奪いにきた」と断言。今後の価格発表と販売動向が注目される。

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