中国EV大手BYD、2025年型「シーライオン07」を発表 航続距離610km
中国EV大手BYD、2025年型シーライオン07発表

中国の電気自動車(EV)大手BYD(比亜迪)は、2025年型の新型SUV「シーライオン07」を正式に発表した。同モデルは、BYDが独自開発した最新世代の「ブレードバッテリー」を搭載し、中国の試験基準(CLTC)で最大610キロメートルの航続距離を実現する。価格は13万9800元(約290万円)からで、中国市場においてテスラの「モデルY」と直接競合する位置づけとなる。

シーライオン07の主要スペックと特徴

シーライオン07は、BYDのミッドサイズSUVセグメントに投入される新モデルで、全長4830ミリ、全幅1920ミリ、全高1720ミリ、ホイールベースは2830ミリ。エクステリアデザインは、BYDの最新デザイン言語「Ocean Aesthetics」を採用し、流線形のボディと空力性能を重視したスタイリングが特徴。室内は12.8インチの回転式センターディスプレイを搭載し、BYD独自の「DiLink」インフォテインメントシステムを採用。音声認識やスマートフォン連携機能を備える。

パワートレインは、後輪駆動のシングルモーター仕様と、四輪駆動のデュアルモーター仕様の2種類。シングルモーター仕様は最高出力170キロワット、最大トルク310ニュートンメートルを発生。デュアルモーター仕様は前後モーターの合計で最高出力390キロワット、最大トルク670ニュートンメートルを誇り、0-100キロメートル加速は4.4秒とスポーツカー並みの性能を発揮する。

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ブレードバッテリーの安全性と性能

BYDが特許を持つブレードバッテリーは、リン酸鉄リチウム(LFP)を採用し、セルを直接モジュール化することでエネルギー密度を高めている。バッテリー容量はシングルモーター仕様が71.8キロワット時、デュアルモーター仕様が87.0キロワット時。急速充電に対応し、30分で10%から80%まで充電可能。BYDによれば、ブレードバッテリーは針刺し試験や圧壊試験など過酷な条件下でも発火しない安全性を確認しており、「世界で最も安全なEVバッテリー」と主張している。

中国市場での競争と販売戦略

中国EV市場では、テスラ「モデルY」が2023年に約45万台を販売し、SUVセグメントでトップシェアを誇る。BYDはシーライオン07を「モデルYの直接のライバル」と位置づけ、価格面で優位に立つ。テスラ「モデルY」の中国価格が25万8900元からであるのに対し、シーライオン07は約半額の13万9800元からと大幅に低い価格設定。BYDの広報担当者は「シーライオン07は、先進技術と手頃な価格を両立し、より多くの消費者にEVを普及させる」とコメントしている。

BYDは2023年に中国国内で約300万台のEVを販売し、世界全体ではテスラを抜いてEV販売台数世界一となった。2024年も販売を拡大しており、シーライオン07はその成長を牽引するモデルの一つと期待される。同社はまた、欧州や東南アジアなど海外市場への展開も加速しており、シーライオン07の輸出も検討中と報じられている。

技術面での革新と今後の展望

シーライオン07には、BYDが開発した「CTB(Cell to Body)」技術が採用されている。これはバッテリーセルを車体構造の一部として統合する技術で、車体剛性の向上と軽量化に貢献。さらに、インテリジェント運転支援システム「DiPilot」を搭載し、アダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシスト、自動駐車などの機能を提供する。BYDは今後、2025年までにさらに3モデルの新型EVを投入する計画で、シーライオン07はその第一弾となる。

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