世界的な電気自動車(EV)シフトが加速する中、2025年の世界EV販売台数予測が発表された。調査会社の予測によると、テスラが依然として首位を維持するものの、中国勢の追い上げが顕著で、日産やホンダなど日本メーカーの存在感が薄れている。
テスラ首位もシェア低下、中国勢が急成長
2025年の世界EV販売台数は、前年比35%増の約2,500万台に達する見通し。メーカー別では、テスラが約180万台で首位を維持するが、市場シェアは前年の18%から14%に低下。一方、中国の比亜迪(BYD)は約150万台で2位、上海汽車(SAIC)は約100万台で3位に浮上する。中国勢の合計シェアは40%を超え、市場の主導権を握りつつある。
業界アナリストは「中国メーカーは低価格帯から高級車まで幅広いラインアップをそろえ、特に東南アジアや欧州での販売を伸ばしている」と指摘。さらに、比亜迪は独自のバッテリー技術とサプライチェーンを強みに、コスト競争力で優位に立つ。
日本勢の苦戦、日産・ホンダは戦略転換迫られる
日本メーカーは苦戦を強いられている。日産はリーフに続く新型EVの投入が遅れ、2025年の販売台数は約30万台と、世界シェア1%程度にとどまる見通し。ホンダもEVシフトが遅れ、約20万台と予想される。両社は中国市場での販売不振が響いており、現地生産の見直しや提携戦略の強化が急務となっている。
トヨタ自動車はハイブリッド車(HV)に注力してきたが、EV販売は約50万台と日本勢では最多ながら、世界シェアは2%に過ぎない。トヨタは2026年までにEV投入を加速する方針だが、競合との差は大きい。
欧州勢は規制強化でEVシフト加速、フォルクスワーゲンは巻き返し図る
欧州連合(EU)の2035年エンジン車販売禁止方針を受け、欧州勢もEVシフトを加速。フォルクスワーゲン(VW)は2025年に約80万台のEV販売を計画し、3位を狙う。ステランティスやルノーも低価格EVを投入し、シェア拡大を目指す。
一方、韓国の現代自動車は約60万台で5位、ヒョンデの高級車ブランドであるジェネシスもEVラインアップを強化している。
今後の展望と日本勢の生き残り策
EV市場は今後も成長が見込まれるが、競争は一段と激化する。中国勢の台頭により、価格競争が加速し、利益率の低下が懸念される。日本勢は、技術面での差別化や、北米・東南アジア市場でのシェア拡大が鍵となる。
「日産とホンダは、EVのコア技術であるバッテリーやソフトウェアの開発で遅れを取っている。早期の戦略転換がなければ、市場から取り残される可能性がある」と、自動車業界コンサルタントは警鐘を鳴らす。
日本勢は、独自の強みであるハイブリッド技術や燃料電池車(FCV)との併用戦略も模索しているが、EV市場での存在感を高めるには、大胆な投資とスピード感のある製品投入が求められる。



