ノエトラ丹波社長「勝ち筋に集中」国産AI開発新会社始動
ノエトラ丹波社長「勝ち筋に集中」国産AI新会社始動

国産AI(人工知能)の開発を担う新会社「ノエトラ(Noetra)」が始動した。ソフトバンク、NEC、ホンダ、ソニーグループなど業種もさまざまな国内大手40社超が参画する。丹波広寅社長が朝日新聞のインタビューに応じ、「日本のAIとして、勝ち筋を定めたところに集中する」と述べ、戦略を明らかにした。

参画の意義と勝ち筋

丹波社長は、ノエトラに多様な業種の企業が集まる意義について、「人材や計算資源が分散すると、米国や中国に対抗するAIはつくれない。AIは開発して終わりではなく、使われるものをつくらなければ意味がない。産業界が加わることで、現場のユースケース(利用場面)を開発に生かせる」と説明した。

先行する海外勢のAIモデルに追いつけるかという問いには、「物量の差によって出来上がりに差が生まれることは、いかんともしがたい。海外勢が挑戦していることと同じことを日本でやるだけの計算資源はない。日本の勝ち筋を定め、そこに集中する」と答えた。

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フィジカルAIへの注力

具体的な勝ち筋として、丹波社長は「実世界で活用するフィジカルAI」を挙げた。これは、工場やロボット、自動運転など物理的な環境で動作するAIを指す。海外勢が主に言語モデルや画像認識に注力する中、日本は製造業やロボット技術の強みを生かした分野で差別化を図る考えだ。

ノエトラは、各社が持つデータや技術を持ち寄り、共同で基盤モデルを開発する。開発したAIは参画企業がそれぞれの事業に活用するほか、外部への提供も検討している。

国産AIの意義と課題

政府も国産AI開発を後押ししており、経済産業省は2025年度にAI開発向けの補助金を拡充する方針だ。一方で、海外勢に比べ計算資源や人材が限られる中、いかに効率的に開発を進めるかが課題となる。

丹波社長は「日本のAI主権を守るためにも、勝ち筋に集中することが重要だ」と強調した。ノエトラは2026年内に最初のAIモデルを公開する予定で、実用化に向けた実証実験を各社と連携して進める。

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