「アルテミス3」ドッキング試験、2027年夏に実施へ…成功後に有人月面着陸
「アルテミス3」ドッキング試験、2027年夏に実施へ

米航空宇宙局(NASA)は23日、有人月探査「アルテミス計画」の一環として予定している宇宙船と月着陸船のドッキング試験「アルテミス3」について、2027年夏の実施を目指すと発表した。NASAはこれを成功させたうえで、28年にアポロ計画以来となる有人月面着陸に挑むつもりだ。

試験の概要と参加者

NASAは、アルテミス3で使う試験用の月着陸船として、米宇宙企業ブルーオリジンの宇宙船「ブルームーン」とスペースXの宇宙船「スターシップ」を挙げた。両社はそれぞれ、機体の製造を進めている。

約2週間にわたるアルテミス3には、NASAと欧州宇宙機関(ESA)の飛行士4人が参加する。飛行士を乗せたNASAの宇宙船「オリオン」が米フロリダ州から打ち上げられた後、地球周回軌道上でブルームーンと結合する。飛行士がブルームーン内部に入り、生命維持装置の動作確認などを行う。ブルームーンと切り離した後、スターシップとも結合するが、飛行士はスターシップ内部には入らない。その後、オリオンは飛行士を乗せて地球に帰還する。

有人月面着陸の目標時期

今年4月の有人月飛行「アルテミス2」では、米国とカナダの飛行士4人が搭乗したオリオンが、地球からの最遠距離記録を有人宇宙飛行としては56年ぶりに塗り替え、帰還した。

NASAが目指す有人月面着陸を巡り、米専門メディア「スペースポリシーオンライン」は22日、NASAの航空宇宙安全諮問委員会が近く、計画の再検討を勧告すると報じた。しかし、NASAのジャレド・アイザックマン長官は23日の記者会見で、有人月面着陸の目標時期を従来通り、28年に据え置いていることを明らかにした。