カーシェアリングサービス「タイムズカー」の会員らの個人情報が漏洩し、不安が広がっている。約660万件という規模だけでなく、運転免許証の情報まで不正に取得された疑いもあり、専門家は事態の深刻さを指摘する。
不正アクセスで免許証画像などが流出
川崎市に住むITエンジニアの男性(42)がタイムズカー側からメールを受け取ったのは9月29日夜。9月25日に「タイムズカーWebシステム」が不正アクセスを受け、男性の個人情報が漏洩したことを知らせる内容だった。免許証の画像や現住所確認書類画像などが含まれている、とされた。
男性はほぼ毎日、家族の送迎や買い物、週末の旅行などにカーシェアリングを利用してきたという。現段階では、自分自身の被害は確認できていないというが、「持ち出された情報がどこにあるのか、誰が保有しているのかわからないのも不安」と話す。
漏洩した情報の内容と規模
タイムズカーの運営会社を傘下に持つパーク24によると、漏洩したのは、タイムズカーの会員や法人向けのタイムズビジネスサービス会員、2019年9月末以降に退会した会員の個人情報。氏名や住所、生年月日のほか、運転免許情報や運転免許証画像などが含まれる。
漏洩件数は最大で計約660万件。本人確認書類として、免許証画像などの漏洩は約160万件に上るという。詳細について同社は、「外部専門機関の調査結果を踏まえて、2週間程度をめどに改めて案内する」とホームページでコメントしている。
警察への相談が相次ぐ
警察への問い合わせも相次いでいる。警視庁によると、東京都内3カ所にある各運転免許試験場などには、9月30日の1日だけで約190件の相談が寄せられた。「免許情報を不正に利用されないか心配」「免許の内容を更新したい」という内容だったという。
SNS上には、情報の悪用を防ごうと免許証の再交付を申請したという投稿もある。ただ、再交付を受けても氏名や住所、生年月日という個人情報が漏洩したことには変わらないため、ある警察関係者は「安心できるものではない」と言う。
タイムズカー側に対しては、「各利用者のどの情報や書類が漏れたのか、具体的に知らせてほしい。補償を含めた今後の対応や、利用者に必要な対策についても、わかりやすく案内していただきたい」と求めた。