PHPに重大欠陥、AI時代の対策急務 産経が社説で主張
PHPに重大欠陥、AI時代の対策急務 産経が社説で主張

世界のウェブサイトで広く使われているプログラミング言語「PHP」に、重大な脆弱性が見つかった。放置すれば、欠陥を突いたサイバー攻撃によってサイトが乗っ取られ、情報が窃取されるだけでなく、システムが破壊される可能性があるという。米連邦捜査局(FBI)が注意喚起するなど影響は世界に広がっている。

修正プログラム配布も、対応急務

すでにPHP開発団体は「パッチ」と呼ばれる修正プログラムを配布しており、22日には日本でも企業や政府機関が対応に追われた。修正に対応できない場合は、ネットから切り離し、サービスを停止する措置が必要になる。

サイバー攻撃によって企業から個人情報の漏洩が相次いでいる。被害を最小限にとどめることは社会的な責任である。対応が遅れ、影響が広がることになれば信用失墜につながりかねない。関係企業・機関は強い危機感を持って、最優先で安全対策を急がねばならない。

AI悪用の時代、根本的見直しを

PHPは主に利用者の操作に応じて情報を探し、回答するためのプログラミング言語だ。欧州系の調査機関によると、世界のウェブサイトの69.3%で使用されているとされる。脆弱性については、PHP開発団体が21日未明までに「重大な脆弱性が2件見つかった」と発表した。米オープンAIによると、生成AIの支援を受けて、サイバーセキュリティー会社が脆弱性を見つけたという。

国内で相次ぐサイバー攻撃による個人情報漏洩を巡っては、GMOインターネットグループ傘下のセキュリティー会社によって、中国で開発されたAIエージェントが一部で使われていたことが確認されている。この事実は、AIがサイバー攻撃に悪用される時代に入ったことを示している。関係者はそのことを銘記しなければならない。情報セキュリティーのあり方を根本的に変えることを迫られている。

AI活用で防御も強化を

AIはシステムの脆弱性発見を早めることにも利用できる。企業や政府機関はシステム防護にAIを積極的に活用したい。AI開発企業も、脆弱性を見つけた際には、いち早く修正プログラムを公開するなどして責任を果たすべきだ。AI時代の新たなセキュリティー対策が求められている。