PHPに重大な脆弱性、官公庁や銀行がサイト停止…首相HPも
PHPに重大な脆弱性、官公庁や銀行がサイト停止…首相HPも

世界で広く使われているプログラム言語「PHP」に重大な脆弱性が見つかり、開発チームは21日深夜、修正プログラムを公開した。修正しないと致命的なサイバー攻撃を受ける恐れがあり、官公庁や企業などが対応を急いでいる。

PHPは世界のウェブサイトの7割で使用

欧州系のウェブ技術調査サービス「W3Techs」によると、PHPは世界のウェブサイトの7割で使用されている。開発チームが21日午後11時頃に公開した情報などによると、今回見つかった脆弱性は、国際的な指標で最も深刻度が高い「緊急」にあたる。攻撃者が悪用すれば、サイトやサーバーを乗っ取って内部のシステムを破壊したり、情報を窃取したりできるという。

国内でも攻撃を検知、銀行などがサービス停止

情報セキュリティー会社「トレンドマイクロ」(東京)は、22日朝までに、PHPの脆弱性を悪用した国内の複数のサーバーに対する攻撃を検知したと明らかにした。被害の有無は把握できていないという。木原官房長官は22日午前の記者会見で「今のところ、関係する被害の報告は受けていない」と説明した。

三菱UFJ銀行は22日、投資信託の口座開設などのインターネットサービスを一時停止していると発表した。みずほ銀行やSBI新生銀行なども21日夜以降、ウェブサイトを通じた一部サービスを停止した。

政府や首相も対応、海外にも影響

国家サイバー統括室は21日深夜、更新プログラムが公開されたことを受け、「可及的速やかに適用してほしい」とX(旧ツイッター)で呼びかけた。同室は政府機関のウェブサイト点検などを進める方針だ。警視庁も21日、Xで対応を促した。高市首相も同日夜、Xで注意喚起し、プログラム更新に時間を要する場合、「ウェブサイトの一時的停止もリスクを低減させる有効策の一つ」と訴えた。首相自身のホームページも「対策のため一時的に停止した」(事務所関係者)として、閲覧できない状態になっている。

米ホワイトハウスは21日(現地時間)、「米政府は修正プログラムの公開を迅速化するよう関係機関と連携している」とする声明を発表した。米政府の担当者は読売新聞の取材に対し、脆弱性に関する通知を16日に受け取ったと説明した。欧州各国でもウェブサイトを一時的に停止するなどの対応を取っている。

PHPはプログラミング言語の一つで、サーバーの構築や、ウェブサイトのパソコンやスマートフォンへの表示などに使われる。開発チームによると、30年以上前に登場した。