国土交通省は2026年7月18日、自動運転バスの「レベル4」実用化に向けたスケジュールを公表した。2027年度までに全国20地域で運行を開始する目標を掲げ、実証実験の結果を基に法規制の整備や安全性評価手法の確立を進める。
レベル4自動運転の概要と目標
レベル4は、特定条件下で完全自動運転を実現する技術で、ドライバーが不要となる。同省は、2025年度までに全国10カ所で実証実験を実施し、2027年度の実用化につなげる計画だ。実証実験では、過疎地や観光地など、地域の交通課題に応じた運行ルートを設定する。
国土交通省の担当者は「自動運転バスは、高齢化が進む地域の移動手段確保や、運転手不足の解消に貢献する」と述べ、導入効果に期待を示した。
実証実験の成果と課題
これまでの実証実験では、2025年度までに全国15地域で実施され、延べ約10万人が試乗した。その結果、安全性に関するデータが蓄積され、技術的な課題も明確になった。特に、悪天候時や複雑な交差点での走行精度向上が今後の焦点となる。
同省は、これらのデータを基に、2026年度中に安全性評価基準を策定する方針だ。また、運行管理システムの標準化や、遠隔監視体制の整備も並行して進める。
法規制の整備と業界の反応
自動運転バスの実用化には、道路運送法などの改正が必要となる。同省は、2027年の通常国会に関連法案を提出する予定で、施行後は自治体や事業者が申請すれば、全国展開が可能になる。
バス事業者からは「運転手不足が深刻な中、自動運転技術は大きな救いになる」との声が上がる一方、安全面への懸念も根強い。同省は、実証実験のデータを公開し、国民理解を促進する方針だ。
今後の展開と期待
2027年度の実用化後は、2030年度までに全国100地域への拡大を視野に入れる。同省は、自動運転バスが地域交通の維持・活性化に寄与すると見込んでおり、関連産業の成長も期待されている。
自動運転技術の進展により、公共交通のあり方が大きく変わる可能性がある。今後の動向に注目が集まる。



