JR・京王・東武…日立と組む鉄道AI「HMAX」で何が変わるか ローカル線導入も可能
日立の鉄道AI「HMAX」で変わる鉄道現場 ローカル線も導入可能

日立の鉄道AI「HMAX」が変える保守点検の現場

日立製作所が開発した鉄道車両向けAIプラットフォーム「HMAX」が、JR東日本、京王電鉄、東武鉄道など国内主要鉄道事業者で導入され、注目を集めている。HMAXは車両の台車に取り付けたセンサーで振動や温度などのデータを収集し、AIが異常の予兆を検知するシステムだ。従来、熟練作業員の経験と勘に頼っていた保守点検の効率化と高度化が期待されている。

日立が鉄道AIで優位な理由

国内でAIを開発する企業は富士通、NEC、ソニー、アクセンチュアなど多数存在するが、日立と組むメリットについて、日立製作所の安達氏は「鉄道車両製造、信号・運行管理システム、保守、運行受託など鉄道のフルターンキープレイヤーである」ことを挙げる。本業で鉄道事業を手がける日立だからこそ、鉄道分野のAIに精通している点が強みだ。

導入コストの課題と解決策

気になるのはHMAXの導入コストである。大都市圏以上にローカル線では鉄道員の人材確保が喫緊の課題であり、収益力の劣る中小事業者でも導入可能かが焦点となる。この疑問に対し、安達氏は「“オールHMAXストレイン”であればセンサーが100個も200個も必要となるが、そういう売り方はしない。お客様の課題に合うように、例えば5個だけ入れてもらうといった形になる」と説明する。

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プロフィットシェアリングとスケールメリット

導入費用を減免する代わりに、得られた効果を日立と鉄道事業者が折半するプロフィットシェアリングといった方法も用意されている。何より、鉄道業界で普及すればスケールメリットで導入価格も下がっていくだろう。

HMAXが目指す自律的な鉄道インフラ

HMAXが目指す究極の未来は、AIが異常予兆を検知し、その緊急度に応じて「運行計画の変更」から「補修スケジュールの策定」までを自律的に行う世界だ。安達氏は「いきなりその世界には飛べない」としながらも、現在国内各社と進めている第1段階の取り組みは着実に広がっている。事業者の規模を問わず、費用対効果に見合った現実的なDXを推進できる日立のロードマップが鉄道業界全体へ波及したとき、日本の鉄道インフラは真の自律進化を遂げることになるだろう。

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