セリアの110円「ガラス用液体フィルム」を検証 塗るだけ保護の実力は?
セリア110円液体フィルム検証 塗るだけ保護の実力

スマホの画面保護といえば、ガラスフィルムや保護フィルムを貼るのが定番だ。しかし、位置がズレたり気泡やホコリが入ったりして、貼り付け作業が苦手という人も少なくない。そこで気になったのが、セリアで見つけた「ガラス用液体フィルム」。パッケージには「塗るだけ全面保護」と大きく書かれており、価格は110円。手軽さは魅力だが、スマホ画面を本当に守れるのだろうか。

セリアで購入した「ガラス用液体フィルム」の詳細

今回試したのは、セリアで購入した山田化学の「ガラス用液体フィルム」だ。商品名は「ガラスコーティング液」で、パッケージ表記は「ガラス用液体フィルム」。メーカーは山田化学、価格は110円、内容量は1ml。使用目安はスマートフォンの画面2〜3面分で、持続期間の目安は約3〜6カ月(使用状況により変わる)。本体サイズは約直径10×51mm、主な材質はナノ粒子酸化チタン(TiO2)とシリカナノ粒子(SiO2)、容器はガラス。原産国は中国、JANコードは4965534177603。パッケージには「硬度3H」と表示されており、イラストを見る限りスマートフォンの画面だけでなく、スマートウォッチやメガネにも使えると謳っている。

一般的な保護フィルムと違い、画面にシートを貼るのではなく、液体を塗ってコーティングするタイプだ。位置合わせが不要で、端が浮いたり気泡が入ったりしないのは大きなメリット。特に保護フィルム貼りが苦手な人にとっては、かなり気軽に試せるアイテムと言える。

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作業はシンプルだが、開封後は使い切り

使い方は、付属のマイクロファイバーシートで画面をきれいに拭き、液体を5〜8滴ほど垂らして薄く塗り広げ、しばらく置いて乾燥させてから拭き上げるという流れだ。作業自体は難しくないが、スマホの画面に直接液体を垂らすため、最初は少し緊張した。110円の製品とはいえ、相手は110円では買えないスマホだからだ。

ポイントは、液体をたっぷり塗るのではなく、画面全体に薄く広げること。ムラが出ないように、端まで丁寧に伸ばす必要がある。貼るフィルムのように失敗して剥がすという感覚ではないため、作業前に画面の汚れやホコリをしっかり落としておくことが重要だ。

また、開封後は保管できない点にも注意が必要。内容量は1mlで、使用目安はスマートフォンの画面2〜3面分。スマホ1台だけに使うと液が余る可能性があるため、スマートウォッチやサブ端末、家族のスマホなど、まとめて施工するものを先に決めておくと無駄が少ない。なお、施工後はすぐに水に濡らさず、24時間ほど水分との接触を避ける必要がある。メガネやスマートウォッチに使う場合も、施工直後に水洗いしたり、雨や汗で濡らしたりしないよう注意したい。

見た目の変化は小さい 利点であり物足りなさでもある

ガラスフィルムを貼ると、どうしても画面の縁に段差ができたり、ケースとの相性で端が浮いたりすることがある。その点、液体コーティングは見た目の変化がほとんどない。画面に段差が出ることもなく、発色や明るさ、タッチ感にも違和感は出なかった。ケースとの干渉も起きにくいのは利点だ。

実際に塗ってみると、表面の指通りが少しなめらかになり、皮脂汚れが付いても軽く拭くだけで落としやすくなった印象だ。一方で、見た目の変化は小さく、塗った直後に劇的な違いが出るタイプではない。「本当に何か塗ったっけ?」と一瞬疑いたくなるほどだ。

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そして、「保護している感」が見た目ではわかりにくいのも正直なところ。フィルムを貼ったときのような安心感を期待すると、少し物足りなく感じるかもしれない。つまりこの製品は「貼った感のない保護」を求める人には向いているが、「厚みのあるガラスフィルムでしっかり守りたい」という人には不向きだ。

フィルムを貼りにくい曲面にも塗れる

保護フィルムは平らな面を前提にしているため、スマートウォッチの丸い文字盤やメガネのレンズのような曲面にはうまく貼れない場合がある(一部の3D形状の製品を除く)。その点、液体タイプはこうした形状にもなじむ。パッケージでも「スマートウォッチやメガネにも!」と謳われており、フィルムでは手が届きにくい部分の指紋・くすみ対策と割り切れば、活躍の場は意外と広がる。

ただし、あくまで「ガラス用」の製品だ。スマホ以外にも使いたくなるが、パッケージ上はガラス専用。メガネやスマートウォッチなどに使う場合も、ガラス面に限定して使うのが無難だ。

「全面保護」は過信禁物 衝撃や深い傷までは防げない

気になるのは、パッケージの「塗るだけ全面保護」という表現だ。確かに液体なので画面全体に塗り広げられるという意味では「全面」に施工できるが、これを「落としても割れない」「傷がつかない」と受け取るのは危険だ。

本製品の硬度表示は3H。これは表面の傷つきにくさを示す引っかき硬度の指標であり、落下時の衝撃吸収や画面割れの防止を保証するものではない。スマホ用のガラスフィルムには9Hを謳う製品も多く、数字の上では見劣りする。付属の説明書にも、衝撃や傷などを完全に保護するものではない旨が記載されている。3Hは日常的な軽い擦れへの対策としては期待できるものの、鍵や砂粒、金属などとの接触まで防げるものとは考えないほうがよい。

実際に画面が割れにくくなっているかどうかも確かめたいところだが、割れたら元も子もないので落下試験はしていない。スマホを犠牲にするほどの覚悟はなかった。あくまで普段使いの軽い汚れや擦れを少し抑えるためのもの、と考えるのがよいだろう。

正直なところ、塗ったからといって指紋が劇的に付きにくくなるわけではなく、普段どおり指紋は残る。画面を守ってくれているという手応えも、見た目にも操作感にもほとんど感じられなかった。また、液体コーティングは一度塗ると剥がせず、フィルムのように貼り替えができない点も、フィルムとの大きな違いだ。表面がなめらかになるぶん、人によっては手から滑りやすく感じるかもしれない。施工直後は、いつもより慎重に扱うくらいがよい。

実際に使ってみても、安さや手軽さは魅力だが、保護力については過度に期待しないほうがよいと感じた。特に高価なスマホを裸で使う場合、このコーティングだけを唯一の保護手段にするのは不安がある。落下対策まで考えるなら、ケースやガラスフィルムとの併用を考えたほうが安心だ。

まとめ フィルム代わりより軽めの汚れ対策に

今回の「ガラス用液体フィルム」は、画面に段差を出さず、見た目や操作感を大きく変えずに使える110円の簡易コーティング剤だ。貼るタイプの保護フィルムが苦手な人でも試しやすく、指滑りや汚れの拭き取りやすさを少し改善したい用途には向いている。

ただし、硬度は3Hで、説明書きにも衝撃や傷などを完全に保護するものではない旨が記載されている。開封後は保管できず、施工後24時間は水分との接触を避ける必要もある。本格的な保護を求めるならガラスフィルムやケースとの併用が安心だが、スマートウォッチやメガネなどフィルムを貼りにくいガラス面に使う「ちょい足し」用途なら、110円で試す価値はありそうだ。