「Climbers X LIVE 2026」で秋山広宣氏が半生を語る
6月9日・10日、名刺アプリ「Eight」を運営するSansanは、国内最大級のカンファレンス「Climbers X LIVE 2026」を東京ビッグサイトで開催した。多くの著名人が自身の挑戦を語る中、モバイルバッテリーシェアリングサービス「CHARGESPOT」で知られるINFORICH(インフォリッチ)の代表取締役兼執行役員Group CEOの秋山広宣氏が登壇。現役ラッパーでありながら経営者という異色の経歴を持つ同氏が、挫折と成功への道のりを赤裸々に語った。
ニューヨークでの挫折とどん底からの復活
秋山氏は、ラッパーとして成功を夢見てニューヨークに渡ったものの、現地の実力者たちに打ちのめされた経験を告白。その挫折から自殺未遂に至り、最終的に精神病院に入院したという。「僕にとってニューヨークは、一度完全に負けた場所です。命以外のすべてを失った場所です」と振り返る。その後、言語障害や人間不信に苦しみ、19歳で要介護状態に。しかし、「このままでは終われない」という思いでリハビリに励み、6カ月で社会復帰を果たした。
客家の異端者から日本へ、そして音楽との出会い
秋山氏は香港系中国人の父と日本人の母を持つ日中ハーフ。父方のルーツは客家で、一族内で異端児として育った。香港での生活に疲れ、母の故郷である福島県いわき市に移住。自然豊かな環境で開放的な生活を送った後、東京の高校に進学し、ヒップホップと出会う。英語と日本語に加え広東語を織り交ぜたラップで独自性を発揮し、高校時代からライブ活動を開始した。
「つなぐ」が使命、CHARGESPOTの成功
音楽活動と並行してコンサルティング事業などを立ち上げた秋山氏は、人と人、日本と香港、カルチャーとカルチャーを「つなぐ」ことが自身の使命と確信。2018年にINFORICHを立ち上げ、中国のモバイルバッテリーシェアリングを参考に「CHARGESPOT」をわずか4カ月でローンチした。当初は「日本では成功しない」と言われたが、需要を信じて展開を加速。コロナ禍を乗り越え、2022年に東証グロース市場へ上場し、2026年4月にはアメリカの投資ファンド・ベインキャピタルとのMBOを発表。ニューヨークへの再挑戦を開始した。
講演の最後、秋山氏は集まったビジネスパーソンに向けてラップを披露。「ここまでと決めたときが負け、どこまでも限界破っていけ。幸あれ!世界の挑戦者たちへ。俺も行くぜ、ここアジアから。世界の果てまでNo.1!」と締めくくり、会場を沸かせた。



