明治大学の堀田秀吾教授と医師の木島豪氏によると、たった3分プレイするだけで抑えがたい食欲が脳から消え去るという平成に大ブレイクしたお馴染みのゲームがあるという。アルコールやタバコ、カフェインへの欲求も抑えられる可能性があるとされている。
アルコールと睡眠の関係
まずはアルコールと睡眠の関係について。オーストラリアカトリック大学のガーディナーらが行った27件の研究を統合したメタ分析によれば、アルコールを飲んでから眠ると、わずか2杯程度の量でもREM睡眠(夢を見る浅い睡眠)が有意に減り、飲んだ量が増えるほど睡眠の質が落ちていくことが示されている。
一見すると眠りやすくなるように感じるが、夜中に目が覚めやすくなり、翌朝のすっきり感が得られにくくなる。睡眠の質が落ちると、食欲を抑えるホルモン(レプチン)が減り、食欲を高めるホルモン(グレリン)が増えやすくなる。飲み会の1杯が翌日の食べすぎにつながるのは、この連鎖の結果である。
「最初の1杯」こそアルコールを遠ざける
そして、「最初の1杯」を変えるコツは次の通り。コンスタンツ大学のゴルヴィッツァーとシェフィールド大学のシーランは、「もし~なら、~をする」という形で事前に行動を決めておく先回りプラン(実装意図、if-thenプラン)の効果を、94件の独立した研究/8000名以上のデータで検証した。
分析してみると、先回りプランを立てた人は立てなかった人と比べて、目標達成率が中~大程度(効果量d=0.65)高くなることが示された。この枠組みをそのまま応用する。「飲み会が始まったら、最初の1杯はノンアルコールにする」とあらかじめ決めておくだけで、乾杯の瞬間にその選択が自動的に引き出されやすくなる。その場の雰囲気や周囲の目をうかがいながら判断するのではなく、すでに決めてあることを実行するだけでよくなるからである。
飲み会は楽しむためのもの。我慢を強いる必要はない。ただ、「最初の1杯だけ」という小さな決め事が、翌朝の体調を守り、翌日の食事の質まで守ることにつながっていく。



