経済産業省などは16日、東京都内で国産AI(人工知能)に関するイベントを開催し、ソフトバンクなどの日本企業連合が設立した「ノエトラ」(東京)によるAI開発計画を正式に発表した。ノエトラは2030年度までに、ロボットや自動車など物理的な物体を動かせる「フィジカルAI」の国産開発を目指す。この取り組みには、ホンダやソニーグループなど計44社が出資しており、各社の事業ニーズや実用例を収集し、開発に反映させる方針だ。
開発体制と半導体調達
AI開発企業プリファードネットワークスの岡野原大輔社長が開発責任者を兼務するほか、ソフトバンクやNECの技術者らが参加する。開発に必要な半導体については、米大手エヌビディアから最新の画像処理半導体(GPU)を約2万7500基調達し、2028年6月から稼働させる予定だ。これはGPUを用いたAI開発用の計算基盤として国内最大規模となる。経産省はノエトラに対し、今後5年間で総額1兆円の支援を想定している。
官民連携の意義
イベントには赤沢経産相やエヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)らが参加。赤沢氏は「現場やもの作りの技術基盤といった我が国の強みと国内外の研究開発の強みを掛け合わせ、信頼性のある基盤モデルを構築していく」と述べた。ノエトラは、日本の製造業やロボット技術の蓄積を生かし、産業用ロボットや自動運転車などへの応用を見込んでいる。このプロジェクトは、日本がAI分野で国際競争力を高めるための重要な一歩と位置づけられている。



