AIが創薬を革新、新薬開発期間を半減へ 製薬大手が実用化
AI創薬が新薬開発期間を半減へ 製薬大手実用化

人工知能(AI)を活用した創薬技術が実用化の段階に入り、新薬の開発期間を従来の半分に短縮できる見通しとなった。複数の製薬大手がAI創薬のパイプラインから2027年までに最初の新薬を上市する計画を明らかにしている。

創薬プロセスを根本から変革

従来の創薬プロセスは、候補化合物の探索から臨床試験、承認までに平均10~15年を要し、開発コストは1品目あたり数千億円に上る。AIは、膨大な化合物データベースや遺伝子情報、論文などの文献を高速で解析し、有望な化合物を短期間で絞り込むことが可能だ。

製薬大手の武田薬品工業は、AI創薬スタートアップと協業し、難治性のがんを対象とした新薬開発を進めている。同社の担当者は「AIの導入により、候補化合物の特定から最適化までの期間が従来の3分の1に短縮された」と述べている。

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製薬各社が続々と参入

米ファイザーやスイス・ノバルティスなど海外大手もAI創薬に積極的で、国内ではアステラス製薬や第一三共がAI創薬子会社を設立している。第一三共は、AIを用いて開発した希少疾患向けの治療薬が早期の臨床試験段階に入ったと発表した。

AI創薬の市場規模は、2025年に約10億ドルと推定され、2030年には50億ドルを超えるとの予測もある。技術の進展により、これまで治療法がなかった難病に対する新薬開発が加速すると期待されている。

課題と今後の展望

一方で、AIが生成した候補化合物の有効性や安全性の検証には依然として時間とコストがかかる。また、AIモデルの学習に用いるデータの質や偏りも課題だ。製薬企業は、AIと従来の実験手法を組み合わせたハイブリッドアプローチが重要としている。

厚生労働省も、AI創薬の推進に向けた規制の整備を進めており、2026年度中にガイドラインを策定する方針だ。AI創薬が実用化されれば、患者への新薬提供の迅速化や医療費の削減につながると期待されている。

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