AIでタンパク質設計、創薬加速へ 東大などが新技術
AIでタンパク質設計、創薬加速へ 東大などが新技術

東京大学と複数の製薬企業からなる研究チームは、人工知能(AI)を活用して新たなタンパク質を設計する技術を開発したと発表した。この技術により、従来の手法と比較して大幅に短い時間で、所望の機能を持つタンパク質の設計が可能になるという。

AIによるタンパク質設計の仕組み

研究チームは、深層学習を用いてタンパク質のアミノ酸配列と立体構造の関係を学習させた。これにより、目的の機能に対応する立体構造から逆算して、最適なアミノ酸配列を生成することができる。従来の手法では、膨大な計算リソースと時間が必要だったが、AIの導入により設計時間を従来の約10分の1に短縮することに成功した。

創薬への応用

今回開発された技術は、特に創薬分野での応用が期待されている。例えば、特定の病気の原因タンパク質に結合してその働きを抑える、新しい抗体医薬品の設計に活用できる。研究チームのリーダーである東京大学の山田教授は、「AIを用いたタンパク質設計は、創薬プロセスを根本的に変える可能性がある」と述べている。

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実証実験の結果

研究チームは、この技術を用いて実際に新しい酵素の設計を試みた。その結果、設計したタンパク質が期待通りの機能を持つことを確認した。具体的には、設計した酵素の活性が天然の酵素と同等以上であることが示された。この成果は、AIによるタンパク質設計の実用性を強く示すものと評価されている。

今後の展望

今後、研究チームはさらに多くのタンパク質設計に挑戦し、技術の汎用性を高める予定だ。また、製薬企業との連携を強化し、実際の創薬プロジェクトへの適用を目指す。山田教授は「5年以内に、この技術を用いた医薬品の臨床試験開始を目指したい」と意気込みを語った。

今回の成果は、国際科学誌『Nature Biotechnology』に掲載され、世界中の研究者から注目を集めている。AIによるタンパク質設計は、創薬だけでなく、バイオ燃料の生産や環境浄化など、幅広い分野での応用が期待されている。

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