5G基地局の新技術、通信速度2倍に 総務省が実証実験を開始
5G基地局新技術で通信速度2倍 総務省実証実験

総務省は16日、5G(第5世代移動通信システム)の基地局において、通信速度を従来の2倍に引き上げる新技術の実証実験を開始したと発表した。この技術は、複数の周波数帯を同時に活用することでデータ伝送効率を向上させるもので、2027年度中の実用化を目指す。

実証実験の概要と技術的詳細

実証実験は、東京都内の特定エリアで実施され、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社が協力。新技術では、従来の5Gで使われる3.7GHz帯や4.5GHz帯に加え、28GHz帯のミリ波も組み合わせ、最大で10Gbpsの通信速度を達成可能としている。総務省の担当者は「この技術により、大規模イベント会場や駅周辺など、通信が集中する環境でも安定した高速通信を提供できる」と述べた。

実験では、基地局のアンテナ制御を高度化し、ビームフォーミング技術を改良。これにより、端末の位置に応じて電波を最適化し、干渉を低減しながらスループットを向上させる。総務省は、2026年度中に実験データを収集し、技術基準の策定に反映させる方針。

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産業への影響と今後の展望

通信速度の向上は、自動運転や遠隔医療、スマート工場など、5Gを活用した産業応用の促進に寄与すると期待される。特に、自動運転では、車両間通信の遅延を低減し、リアルタイムな危険回避が可能になる。総務省は、2027年度の実用化後、全国の主要都市への展開を段階的に進める計画で、2028年度末までにカバー率を50%以上に引き上げる目標を掲げる。

一方で、基地局の更新にはコストがかかるため、通信事業者への補助金制度も検討中。総務省の担当者は「新技術の普及には官民連携が不可欠。補助金や税制優遇措置を通じて、事業者の負担を軽減したい」と話した。

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