エリクソンが発表した最新の「モビリティレポート」によると、2027年までに世界の5G加入者数が20億人を突破する見通しであることが明らかになった。この予測は、5Gの急速な普及を示しており、特に北米と東アジアが主要な成長地域となっている。
5G加入者数の成長要因
レポートでは、2022年末時点での世界の5G加入者数は約10億人と推定されており、2027年までに倍増するとしている。この成長を牽引するのは、5G対応端末の普及と、通信事業者による5Gネットワークの拡大である。特に、インドや東南アジアなどの新興市場での需要が高まっている。
エリクソンのエグゼクティブバイスプレジデントであるフレドリック・イェイドリング氏は、「5Gは単なる高速通信ではなく、産業のデジタル変革を促進する基盤技術だ」と述べている。また、同氏は「5Gの普及により、自動運転や遠隔医療などの新しいサービスが現実のものとなる」と強調した。
地域別の動向
北米では、2027年までに5G加入者数が全モバイル加入者の約90%を占めると予測されている。一方、東アジアでは中国と韓国が引き続き5G普及をリードする。日本でも、2027年までに5G加入者数が全モバイル加入者の70%を超える見込みだ。
また、東南アジアやインドでは、政府のデジタル化政策や低価格帯の5Gスマートフォンの投入が普及を後押ししている。エリクソンのレポートでは、これらの地域での5G加入者数が2027年までに約5億人に達するとしている。
5Gの新たなユースケース
5Gの普及に伴い、さまざまな産業での活用が進んでいる。特に、製造業では5Gを活用したスマートファクトリーの導入が加速しており、リアルタイムのデータ分析や遠隔制御が可能になっている。また、医療分野では5Gを用いた遠隔手術や患者モニタリングの実証実験が世界各地で行われている。
さらに、エンターテインメント分野では、5Gの低遅延特性を生かしたクラウドゲーミングやVR/ARサービスの拡大が期待されている。エリクソンのレポートは、5Gの普及がこれらの新しいサービスを支える重要なインフラとなると結論づけている。
今後の課題
一方で、5Gの普及には課題も残る。特に、地方部での基地局整備の遅れや、周波数帯の割り当て問題が挙げられる。また、5Gの消費電力の大きさや、セキュリティリスクへの対応も重要だ。
エリクソンは、これらの課題に対処するため、通信事業者や政府との連携を強化するとしている。同社は、5Gのさらなる進化として、6Gの研究開発にも着手しており、2030年ごろの商用化を目指している。



