楽天の吉井理人監督(61)は、令和の時代に求められるコーチングについて「昔のようなコーチングではもう選手は動いてくれない」と語る。科学の進化によってヒトやモノ、あらゆることにデータがともなうようになり、プロ野球界も例外ではない。投球フォームや球質、バットの軌道や打球速度など細かな部分まで可視化されるようになった。
データ時代に求められる指導者のアップデート
吉井氏は2007年に42歳で現役を引退し、翌年から日本ハムの投手コーチに就いた。一度、現場を離れて筑波大大学院でコーチングを学んだ後、ソフトバンク、日本ハム、ロッテで実績を積み、投手指導の第一人者と評価されるようになった。ロッテでは23年から3季、監督も務めた。
その間、後に大リーグへ飛躍するダルビッシュ有(パドレス)、大谷翔平、佐々木朗希(いずれもドジャース)ら、多くの逸材と接してきた。
「主体性」を重視する指導哲学
もともと押しつけるような指導はしなかった。自身が選手時代、「コーチにああだ、こうだ言われるのがすごく嫌だった」。そういう指導者には激しく反発するタイプの投手だった。
自身がコーチになると、技術的な指導は必要最小限にとどめ、選手との対話を大切にしてきた。信念とするのが「主体性を持…



