阪神は11日、巨人との首位決戦で9―1と大勝し、単独首位に立った。近本光司と森下翔太、佐藤輝明が計4本塁打を放ち、野手全員安打で9点を奪った。大勝の流れを呼び込んだのは、元山飛優の一打だった。
六回の2点三塁打で突き放す
2―1で迎えた六回。前川右京の適時二塁打で1点を加え、なお1死二、三塁。流れがどちらに転ぶか分からない場面で、8番・元山が打席に入った。
ここまでは2打席凡退。「何とか変えていかな、あかん」。1ボールから2球空振りして追い込まれたが、粘る。巨人・山崎伊織の沈む球を見極めてフルカウントに。7球目の甘いフォークを指2本分短く持ったバットで捉えると、打球は前進守備の中堅手の頭を越えた。一気に三塁へ滑り込むと、右拳を高く掲げて何度もほえた。
「絶対取らなあかんと思った」
「(凡退して)3―1(で終わるの)と5―1では変わってくる。絶対取らなあかんと思った」。関西弁に安堵があふれた。同率で迎えた首位決戦。遊撃の定位置争いが続く中、7月下旬から先発機会を増やしている27歳に、大局を見る余裕はない。
「もう常に一戦一戦、人生を懸けていってるつもりなんで。気持ち自体は変わらない」
ヤクルトから移籍した西武で定位置をつかめず、昨オフに戦力外通告を受けた。阪神に拾われ、この日が移籍後初適時打。三塁打は5年ぶりになる。「うれしいっす」。屈辱を味わいながらはい上がってきたプロ6年目に、野球を続けられる喜びがにじんだ。
村上は巨人戦3連勝
阪神は三回に近本と森下のソロで先制、六回に元山の2点三塁打などで突き放した。村上は8回1失点で巨人戦3連勝。「最初の本塁打2本が効いた」と話した。森下は2本塁打。「打撃がちょっと苦しんだのもあったので、ずっと試行錯誤していましたが、また、明日良い形で入れるように準備したい」と語った。藤川監督は「(巨人・山崎は)よくボールが切れているなという印象でしたが、最初(三回)の本塁打2本が効いた」と振り返った。



