丹治が新十両昇進 福島出身20歳、大鵬意識「強い力士に」
丹治が新十両昇進 福島出身20歳、大鵬意識

大相撲秋場所の番付編成会議が29日に開かれ、福島市出身の丹治(20、本名・丹治純)の新十両昇進が決まった。2022年春場所で初土俵を踏み、約4年半で悲願の関取の座を手にした。名古屋市内で記者会見した丹治は「一つでも多く白星をとり、十両でも暴れたい」と気合十分だ。

両親への感謝と決意

会見で十両昇進を果たした思いを問われると、「親孝行できた」「番付を上げてさらに親孝行をしたい」と支えてくれた両親への感謝を口にした。

丹治は身長1メートル85、体重144キロの恵まれた体格で、右四つの型を得意とする。ロシア出身で元新体操選手の母・ナタリアさん(53)の影響で新体操を経験し、その柔軟性も武器だ。

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相撲との出会いと基礎

小学3年で相撲と出会い、県北相撲協会の相撲教室で若隆景関(同・大波渥)ら「大波三兄弟」の父・政志さん(59)の指導を受けて頭角を現した。「幼い頃から自分の相撲道をもっていた」と父・孝治さん(75)。丹治は小学生で「親方になる」と意気込み、海外出身の父を持つ昭和の大横綱・大鵬関と自身を重ね、関連する本や雑誌を何冊も熟読。大会前には大鵬関の写真に手を合わせて験担ぎしていた。

稽古にも余念がなく、小学生の頃は両親と自宅で毎晩のように稽古を積んだ。神社ですり足をし、大木に「てっぽう」を繰り返し、中学時代には東北大会で優勝するまでに実力を付けた。

角界入りと地元への思い

強豪校から誘いを受けたが、中学卒業後に角界入りする意思は揺るがず、大波三兄弟や兄の丹治大賀(元幕下大賀)の後を追い、荒汐部屋に入門。ナタリアさんは「全然心配しなかった」と明かす。

相撲の基礎を築いた地元・福島への思いも強い。「小さい頃に教えてもらった技術が生きた」と、政志さん直伝の「おっつけ」などの基礎技術を大切にする。県内に多い「丹治」という名字を使ったしこ名への愛着も強く、「福島市の皆さんに応援していただけるような力士でありたい」と、当面変更しない予定だ。

昇進を懸けた一番

幕下筆頭だった名古屋場所では、3勝3敗で13日目を迎えた。十両昇進が懸かる大一番でも「落ち着いて相撲をとれた」と振り返る。取組前に「自分が稽古場でやっていることだけを集中してやれ」と荒汐親方(元幕内蒼国来)から声をかけられ、我に返った。体の硬さが抜け、白星につながったという。

9月の秋場所からは強豪ひしめく十両との15日間の戦いが始まる。丹治は「心技体を鍛え、番付を毎場所上げ、最終的に強い力士になる」と語った。

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