愛知・名古屋アジアパラ競技大会(読売新聞社協賛)の車いすテニス男子シングルス決勝が23日に行われ、愛知県一宮市出身の小田凱人選手(20)が、世界ランキング9位の中国選手を圧倒して勝利した。地元の熱い声援に後押しされ、前日のダブルスに続く「2冠」を達成した。
強烈なサーブで圧倒、今大会初のゲーム喪失も危なげない試合運び
決勝戦の相手は世界ランキング9位の中国選手。今大会初めてゲームを奪われる場面もあったが、同1位の小田選手は、強烈なサーブや厳しいところを突くリターンで得点を重ね、危なげない試合運びを見せた。勝利を手にすると、両手を掲げて拳を握りしめ、天を仰いで喜びをかみしめた。
「地元で金メダルを取ることができて最高です」と感謝
試合後のインタビューでは感極まった様子も見せ、「地元で金メダルを取ることができて、多くの人に見に来てもらって最高です」と感謝の言葉を述べた。「まだまだ上に行くので、皆さんも一緒に頑張りましょう」と話すと、ぎっしりと埋まった観客席から大きな歓声や拍手が送られた。また、「車いすテニスを始めた時に、『お前は世界1位になれる』と本気で信じてくれた人たちが周りにいたから、自分もいけるかもと思えた」と競技生活を支えてくれた家族やコーチ、先輩らに改めて感謝の思いを口にした。
地元ファンも感激、障害の有無を越えた魅力に歓声
母親と観戦に訪れた長久手市の小学4年、菅原陽太君(10)は、生まれつき両足が不自由で、日常的に車いすを使っている。体験会で車いすバスケを始め、現在は名古屋市の車いすバスケチームでプレーしている。2年ほど前、イベントで小田選手からサインをもらったのを機にファンとなったといい、「障害のあるなしに関係なく、力強いプレーがかっこいい」と、地元のスター選手の魅力を笑顔で話した。名古屋市のパート女性(59)も「地元の強い選手が見たいと思い、初めて車いすテニスを見に来た。生で見たら迫力がすごく、レベルの高い試合を見られてよかった」と興奮気味だった。