過疎化で存続危機のバスケ古豪・海部、住民の支援で全国へ「街が一つのチーム」
過疎化で存続危機のバスケ古豪・海部、住民の支援で全国へ

徳島県海陽町の県立海部高校男子バスケットボール部は、6月8日に行われた県高校総体決勝で勝利し、3年ぶり5回目の優勝を果たした。これにより、全国総体への出場権を獲得した。部員31人のうち17人は県外出身で、寮生活を送りながら練習に励んでいる。

地元ボランティア「まち親」の存在

試合後、選手たちは観客席で応援していた「まち親」のメンバーに駆け寄り、感謝の言葉を述べた。「まち親」は2020年に結成された地元ボランティア組織で、現在13人(50~70歳代)の女性が土日に寮の食堂で夕食を作っている。中心メンバーの笠原まりさん(65)は、住民から提供された野菜や米を使い、カレーや唐揚げなどを振る舞う。「部員は子や孫のような存在で、バスケ部は地域の誇り。全力で支えたい」と語る。

過疎化による存続危機

海部高校は2004年に海南高校と周辺2校の合併で誕生した。前身の海南高校時代は1967年に全国総体で優勝するなどスポーツ強豪だったが、過疎化で生徒数が減少。地元の子供だけでは部の存続が難しいと判断し、2016年以降、全国からスポーツ好きの中学生を受け入れている。

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部員と地域の絆

東京都出身の山本春空選手(3年)は中学時代に海部の練習を見学し、「先輩も後輩も一丸となっていた」と魅力を感じて入学。見知らぬ土地での生活に不安があったが、近所のコンビニや飲食店の人から「頑張れよ」と声をかけられ、すぐに溶け込めたという。「街が一つのチームみたいに感じた」と振り返る。

堺市出身の主将・平川聡得選手(3年)は県総体前の練習試合でまぶたを切った際、「まち親」のメンバーが病院に付き添い、すぐに治療を受けることができた。「街の人のために県総体で優勝したい」という思いが強まったと話す。

全国総体への挑戦

県総体では守備力で他校を圧倒。平川主将は攻撃の起点となり、山本選手は1メートル90に迫る長身を生かして得点を重ねた。全国総体のバスケ競技は7月28日から大阪で始まる。「まち親」のメンバーも応援に行く予定だ。平川主将は「海部で頑張ってきたことを全国で示したい」と1勝を目指す。

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