日米の野球殿堂入りを果たしたイチローさん(52)が16日夜、神戸市中央区の神戸芸術センターで中学生らと語り合う催しが開かれ、市民ら約900人が聞き入った。公立中学校の部活動の地域展開(地域移行)が全国で本格化する中、兵庫県内でも今月から西宮市の「プレみや」、姫路市の「姫カツ」などが開始。神戸市では「コベカツ」が本格実施され、イチローさんは「課題が出てくると思うが、『チーム神戸』で頑張っていきましょう」と呼びかけた。
「僕と神戸は絶対に切れない関係」
イチローさんは阪神大震災が発生した1995年、オリックス・ブルーウェーブ(現・バファローズ)に所属し、「がんばろう神戸」を合言葉にチームをリーグ優勝に導いた。昨年9月には、震災から30年を迎えたことを受けた市内の高校生とのトークセッションが実現した。今回は中学生の部活動を取り巻く環境が大きく変化していることから、クラブ活動に励む中学生に加え、指導者と保護者が参加。「ICHIRO×KOBE~未来を担うそれぞれの立場~」と題して行われた。
中学生へのアドバイスと指導者へのエール
コベカツで新設された「鷹匠ベースボールクラブ」(神戸市灘区)に入った鷹匠中1年(12)は打席に立つ際の心得について質問。イチローさんは「自分を追い込んで結果を出せたときは自信になる。できるだけ自分を追い込んでみて」とアドバイスした。同クラブには12校から27人の生徒が参加しており、イチローさんは「子どもの頃から色々な人と関わって視野が広がるのはすごくいいこと。一つのチームになれたら強い」と話した。参加した安堂孝一監督(47)はイベント終了後、「生徒たちがよい化学反応を起こして成長できるようにサポートしたい」と、金言を胸に指導していくと誓った。
一方、野球に取り組む中学生の息子との向き合い方に悩む神戸市垂水区の会社員(56)に対しては、イチローさんは「父の言葉で自信がついたことはあるが褒めるだけではだめ。子どもの性格によって接し方は変わる」と伝えた。最後は、会場に集まった子どもたちに向けて「成長したいという思いを自分から伝えて、指導者に飛び込んでいってほしい」とエールを送った。



