ジョージアのティムラズ・レジャバ駐日大使が、日本の鉄道に対する印象を語った。大使が特に気に入っているのは、熊本県の第三セクター「南阿蘇鉄道」が運営するトロッコ列車だ。高森線はJR豊肥本線の立野駅と高森駅を結ぶ全長17.7kmの路線で、2016年4月の熊本地震で被災し一部区間が長期運休を余儀なくされたが、2023年7月に全線運転を再開した。大使は「大自然と田園地帯の車窓を楽しめる点が、ジョージアの鉄道と共通する」と語る。
東京とトビリシの地下鉄の大きな違い
レジャバ大使は、東京の地下鉄とジョージアの首都トビリシの地下鉄の違いについても言及。トビリシの地下鉄は旧ソ連時代に建設され、駅の構造が深く、エスカレーターの距離が長いのが特徴だ。一方、東京の地下鉄は正確な運行と清潔さが際立つと評価。大使は「東京の地下鉄は時間通りに来るし、とても清潔。トビリシの地下鉄も最近は改善されているが、まだ差がある」と述べた。
ジョージア文化への関心高まる
ジョージアはワイン発祥の地とされ、日本でもジョージア産ワインの認知度が上がっている。特に有名なのは、8000年前から伝わる「クヴェヴリ」という素焼きの卵型土器を使った醸造法だ。ブドウをクヴェヴリに入れて土に埋め、低温で自然発酵・熟成させるこの手法は、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている。ジョージア大使館の床の間には、実際にクヴェヴリが飾られている。
漫画が原作のドラマ「神の雫」でもジョージアワインが重要な役割を果たし、注目度が急上昇。最近はクヴェヴリ以外の製法によるオレンジワインも見られるようになった。また、ジョージア出身のレヴァン・ゴルガゼ氏(元大関・栃ノ心)は2026年2月、東京・本所吾妻橋に本格的なジョージア料理店「ジョージアン・ハウス」をオープンした。
日本の鉄道とジョージアの共通点
レジャバ大使は、南阿蘇鉄道のトロッコ列車が大好きだと明かす。熊本地震からの復興を遂げた同路線は、沿線の自然景観が魅力。大使は「ジョージアの鉄道も山間部を走り、美しい景色が広がる。日本の鉄道は技術的に優れているだけでなく、地域の文化や自然と調和している」と評価した。
大使の話からは、鉄道を通じた日ジョージア交流の可能性が感じられる。日本の鉄道ファンがジョージアの鉄道に興味を持ち、ジョージア人が日本の鉄道文化を学ぶきっかけになるかもしれない。



