因縁の準決勝、24年ぶりの対戦
サッカーのワールドカップ(W杯)準決勝で、サッカーの母国イングランドと前回王者アルゼンチンが激突する。キックオフは15日(日本時間16日未明)。両チームの対戦は2002年日韓大会以来、実に24年ぶりとなる。因縁深い歴史を背景に、世界が注目する一戦だ。
イングランドの攻撃軸はケーン
1966年以来60年ぶり2度目の優勝を目指すイングランドは、FWハリー・ケーンが攻撃の軸。縦横無尽に動き回り、MFジュード・ベリンガムらスター選手が躍動する。決勝トーナメントでは3試合とも苦戦しながらも、劣勢を覆す勝負強さを発揮してきた。
アルゼンチンはメッシ中心に連覇狙う
アルゼンチンはW杯9試合連続ゴールの大記録を打ち立てたFWリオネル・メッシを中心に、実力者たちが献身的に走り回る。イングランド同様に苦戦を強いられてきたが、泥臭く勝ち上がってきた。
サッカー普及から始まった深い関係
歴史をさかのぼれば、英国が南米でサッカーを普及する拠点としたのがアルゼンチンだ。両チームの関係は深いが、「ライバル」という言葉よりも「対立」「摩擦」といった印象が強い。1966年大会準々決勝では荒れた一戦をイングランドが制したが、当時のラムゼイ監督がアルゼンチンを「アニマル(動物)」と呼び、激しい怒りを買った。
86年大会はフォークランド紛争の影
準々決勝で激突した1986年大会は、4年前に英領フォークランド諸島の領有権を巡る紛争の影が色濃く残っていた。激しい削り合いの中、マラドーナの「神の手」による先制点と、伝説の「5人抜き」ゴールでアルゼンチンが勝利。マラドーナは「イングランドに対する、ある種の復讐だったと思う」と語った。
98年大会のベッカム退場事件
1998年大会決勝トーナメント1回戦では、イングランドのデビッド・ベッカムがシメオネへの蹴りで退場。イングランドはPK戦の末に敗れ、ベッカムは「売国奴」と非難された。しかし2002年日韓大会の1次リーグで、主将に復帰したベッカムがPKを決め、1-0で雪辱を果たした。
今大会、新たな歴史の一幕へ
準々決勝の客席ではイングランド得点にベッカムがガッツポーズを決め、アルゼンチンの歓喜の輪にはシメオネの息子ジュリアノの姿もあった。初めてイングランドと対戦するメッシは「(因縁も含め)特別なものになる」と語る。世界が注目する戦いの結末は如何に。



