アジア・アジアパラ大会2026の女子シングルスで優勝を目指す里見紗李奈選手(28、NTT都市開発)は、目標を聞かれると即座に「優勝することです」と答えた。世界ランキング1位で、今年2月の世界選手権を制した「絶対女王」は、ただ勝つのではなく「圧倒する強さ」を身につけようとしている。
パラリンピック連覇の実績
高校3年生だった2016年に交通事故で脊髄を損傷し、車いす生活となった。翌年にパラバドミントンを始めると瞬く間に頭角を現し、パラリンピックは2021年の東京大会と2024年のパリ大会で女子シングルスを連覇した。それでも金メダリストは達成感に包まれることなく、帰国して1日休んだだけで練習を開始した。
「すぐに(2028年)ロサンゼルス(大会)のことを考え、練習したいなという感覚だった。パリでは競ってしまったり、負けてしまったり……。圧倒的に勝ちたいという気持ちが強かった」。パリ大会では1次リーグ初戦を落としており、喜びの中に悔しさも残る連覇だった。
チェアワークと強敵への対策
素早くシャトルの落下地点に車いすを動かす「チェアワーク」が重要で、より自在に動かして相手を圧倒できるように鍛錬を続けている。「相手がゆっくりな展開を仕掛けてきても、車いすのスピードを上げることで流れを作りたい」。男子シングルスで同じくパラリンピック連覇の梶原大暉選手(ダイハツ)ら俊敏な男子代表と練習を行うことで刺激を受けている。
強敵とみられるのが世界選手権2位の尹夢璐選手(中国)。国内にも20歳の新鋭、友寄星名選手(ダイハツ)が世界ランク2位につける。「私を倒しにくることは覚悟している。ロスに向け、やるべきことを見つけるためにも良い場。楽しみな気持ちがすごくある」。パラ3連覇という大目標を果たすためにも、アジアパラでライバルを圧倒する決意だ。