2026年シーズン、ポスティングシステムでメジャーデビューを果たした2人の日本人野手が、前半戦で早くも存在感を示している。トロント・ブルージェイズの岡本和真とシカゴ・ホワイトソックスの村上宗隆は、ともにシーズン20本塁打の大台に到達。特に岡本は、7月10日のサンディエゴ・パドレス戦で今季22号を放ち、2018年に大谷翔平(当時エンゼルス)が記録した日本選手の1年目最多本塁打記録に並んだ。
岡本和真、淡々とメジャー適応
読売ジャイアンツで通算248本塁打を放った右打者の岡本は、アメリカン・リーグの強豪ブルージェイズに加入。渡米前の会見で「目標は特に何もなくて。毎日、自分ができることと向き合って成長したい」と語った通り、淡々とメジャーの環境に適応した。
開幕3戦目で初アーチを記録。右中間へ運んだ一打は、広角に打てる岡本らしいものだった。開幕直後の3月・4月は長打が少なかったが、5月には7本塁打、6月にも7本塁打を放ち、同月のルーキー・オブ・ザ・マンスに輝いた。特筆すべきは、三塁手という定位置だ。三塁は「ホットコーナー」と呼ばれ、強い肩と打力を兼ね備える選手が求められるが、岡本は守備でも軽快なプレーを続けている。
村上宗隆、派手なスタートと負傷
岡本とは対照的に、村上は華々しいスタートを切った。開幕戦から3試合連続本塁打。4月17日からは日本選手として2人目となるレギュラーシーズンでの5試合連続アーチを達成。あっという間に20本塁打に到達し、本塁打王も狙える勢いだった。しかし、走塁中に右太もも裏を痛めて負傷者リスト入り。7月10日のオークランド・アスレチックス戦で「2番・一塁」として復帰し、適時二塁打を放った。
東京ヤクルトスワローズで「三冠王」に輝いた村上だが、2年総額3400万ドル(約53億円)と予想されたほどの大型契約にはならなかった。それでも、動く直球に対応しながら三振を恐れない力強いスイングを続け、「毎日いろんな課題が出て、それを潰す作業がすごく楽しい」と語る。14日のオールスターゲームにも選出され、本塁打競争にも日本選手2人目として出場した。
今井達也、苦しい前半戦
一方、ヒューストン・アストロズの今井達也は苦戦している。昨季、埼玉西武ライオンズで防御率1.92と抜群の安定感を誇った右腕だが、前半戦終了時点で防御率6.06、5勝4敗。3年総額5400万ドル(約84億6000万円)の大型契約に応えられているとは言いがたい。
2度目の先発となった4月4日のアスレチックス戦では5回2/3を無失点に抑え、メジャー初勝利を挙げたが、利き腕の疲労で開幕から1カ月も経たずに負傷者リスト入りした。好不調の波が激しいものの、5月25日のテキサス・レンジャーズ戦では6回を無安打に封じ、継投によるチームのノーヒットノーランの立役者になった。150キロを超える速球と不規則に曲がるスライダーで、光る投球を披露しているが、現地メディアによると生活面を含めた適応に苦しんでいるという。
その他の日本人ルーキー
野手ではホワイトソックスの西田陸浮が、5月にマイナーからメジャー初昇格を勝ち取り、12試合に出場。現在はマイナーでプレーしている。西田は宮城・東北高卒業後に渡米し、短大から強豪のオレゴン大学に編入。2023年のドラフト会議でホワイトソックスから11巡目、全体329位で指名を受けた異色の経歴を持つ。
言語の壁、マウンドやボール、ストライクゾーンの違い、長距離移動、時差など、日本から海を渡ったルーキーが直面する困難は多い。それでも、岡本と村上の活躍は、日本人打者のメジャーでの評価を確実に押し上げている。



