窪川、終盤の反撃及ばず敗退
第108回全国高校野球選手権高知大会は20日、高知市の県立春野球場で準々決勝2試合が行われ、廃部から5年ぶりに復活した窪川高校が昨年優勝の高知中央に3-9で敗れ、13人の選手による夏が終わった。高知は高知商に逆転勝ちし、準決勝進出を決めた。
窪川は4点を追う七回、松原と川邑の連続安打、鈴木の左前安打で1点を返した。八回には二死から敵失と四球、川邑の右前打で2点を追加し2点差まで迫ったが、後続が断たれた。高知中央の先発・松浦投手は六回まで走者を許さない好投を見せ、八回途中2失点に抑えた。
高知中央、効果的な得点で突き放す
高知中央は一回、敵失で2点を先取。四回には下瀬の二塁打と堅田の左前安打で無死一、三塁の好機を作り、浦野の適時打などで2点を追加した。八回は長短4安打で4点を挙げ、試合を決定づけた。
窪川は初戦で高知追手前に逆転サヨナラ勝ち、2回戦では中村との延長戦を制して勝ち上がってきた。しかし、昨年の優勝校・高知中央の壁は厚かった。
廃部から5年ぶり復活の軌跡
窪川高校は人口減少で生徒数が減り、野球部は2021年度に廃部となった。学校存続の切り札として「野球の町で再生を」と町などが支援に動き、クラウドファンディングで野球道具を集めた。町外から集まった野球経験者13人全員が寮生活を送り、練習後のミーティングで課題を共有し結束力を強めた。
試合後、選手たちに涙はなく、「次の大会に向けて練習を続ける」と前を向いた。松本主将は「終盤まで粘り強く戦い抜けるチームにしたい」と誓った。市川監督は「チームへの声援を聞いて、この子たちが元気や希望を与えられると感じた。努力を惜しまず甲子園出場を実現させたい」と力を込めた。
地域の熱い応援
三塁側スタンドには多くの町民が「熱いがやき」とプリントされたオリジナルTシャツを着て大声援を送った。山脇光章町長は「最後まであきらめない選手を見てパワーをもらった。町として後援会で寄付を募り、遠征費などに充てるよう応援を続ける」と期待を語った。
高知、逆転で準決勝進出
高知は1点を追う七回、玉井、奥平、継宗の3連続四球で無死満塁の好機を作ると、4番の辻井が左中間を破る走者一掃の適時三塁打を放ち逆転した。先発の古谷は9回154球を投げて2失点、被安打6、9奪三振で完投した。
高知商は四回に加藤の左前打で勝ち越したが、その後は好機を生かせなかった。エース北添は10三振を奪うも5四球と制球が定まらなかった。
辻井、会心の一打
高知の4番・辻井は3打席凡退の後、無死満塁の好機で打席に入った。初球にスクイズのサインが出たがファウル。「打て」のサインに変わり、8球目のチェンジアップを振り抜き左中間への走者一掃三塁打とした。「うれしかったが、相手の攻撃も残っていたので気が抜けなかった」と集中力を保った。浜口監督は「同点に追いつきたかった場面でスクイズは失敗したが、よく打ってくれた」と称賛した。



