最大震度7の熊本地震、八代の病院で患者を6階へ担ぎ上げる場面も 断水続き透析短縮や薬減量、県外転院も
熊本地震、八代の医療現場で断水続く 透析短縮や薬減量、県外転院も

最大震度7を観測した熊本地震で、熊本県八代市の医療機関も被災した。断水や停電に見舞われる中、8人で患者を6階へ担ぎ上げる場面もあった。水や薬の不足が続き、住民の命と健康を守る使命を十分に果たせない――。葛藤の中で、懸命に復旧に取り組んでいる。

震度6強の揺れに見舞われた八代市は、広い範囲で断水している。腎不全患者への人工透析を担う病院は特に影響が大きい。血液から老廃物を取り除く透析液や機器洗浄に大量の水が要るためだ。

透析に必要な水、給水車で再開

大手町腎・高血圧クリニック(八代市)は58人の透析患者を受け入れており、1日に約10トンの水が必要になる。7月28日の地震で透析液をつくる機器が倒れたものの、24台ある透析用の装置は被害を免れ、配管も無事だった。断水で翌29日は休業したが、自衛隊の給水車から水の提供を受けて30日から透析が再開できた。

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ただ、使う水を節約するため、通常は4~5時間かける透析を3時間に短縮している。その分、老廃物が十分に抜けきらず、患者の負担は重い。梅本周朗院長は「命をつなぐ手段として最低限の透析だ」と話す。

貯水槽の破損や地下水の濁りも

熊本労災病院(八代市)は、地下水をくみ上げて利用しているが、地震で貯水槽が壊れ、1日時点で院内に十分な量の水を送れない状態が続く。発災直後から多くのけが人が訪れ、手術が必要な患者は他の病院に搬送しているが、熊本市内の病院もひっぱくしつつあり、県外に転院させざるをえない患者もいるという。薬の在庫も十分ではなく、本来の量より減らして処方している。

八代市医師会立病院も地下水を使ってきた。断水の影響は限定的だが、地震後に地下水に濁りが見られ、水質に問題がないか検査している。約100人の入院患者の飲用水は市販の水を調達して対応する。1日に2リットルのペットボトル40~50本分が必要で、職員は「水をかき集め続けなければならない」と話す。

被災した医療現場では、水や薬が十分にない中でも、患者の命を守るための対応が続いている。

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