厚生労働省は26日、令和9年度予算の概算要求を発表した。総額は36兆5803億円で、8年度当初予算に比べ1兆5370億円の大幅増となり、過去最大となった。高市早苗政権が創設した要求額上限のない「強く豊かな日本投資枠」を活用し、創薬や感染症危機対応、人工知能(AI)活用といった国内投資を強化する。
投資枠で創薬やAI研究を支援
投資枠を活用した新規事業として、創薬の実用化に向けてスタートアップ(新興企業)を支援する取り組みに300億円を計上した。また、創薬や医療におけるAI活用を狙った研究開発基盤の構築に153億円を盛り込んだ。
さらに、重症感染症に使われる「免疫グロブリン製剤」の安定供給に向けて120億円を計上し、感染症危機に備える。医薬品メーカーの設備拡充や、原料の血漿(けっしょう)を確保するため採血事業を行う日本赤十字社の献血ルーム増設を支援する。
中小企業支援やドクターヘリにも
賃上げと設備投資に取り組む中小企業を支援する既存の「業務改善助成金」にも投資枠を活用し、8年度当初予算の21億円から543億円へ要求を大幅に引き上げた。投資枠には成長戦略に関する施策を多数盛り込み、計1兆337億円となった。
投資枠以外でも、ドクターヘリの運航休止問題の解消を図るため、ドクターヘリ導入促進事業で8年度から35億円上乗せした135億円を求めた。
年金・医療費は33兆円台に
総額の大部分を占める年金や医療などにかかわる経費は3397億円増の33兆6872億円。薬価や介護報酬の改定などに関しては予算編成過程で詰める。



