フィリピン残留日系人95歳女性、就籍却下で高裁に即時抗告
フィリピン残留日系人95歳女性、就籍却下で高裁に即時抗告

太平洋戦争後、フィリピンに残留した日系人の高齢女性が、日本国籍を得るために新たな戸籍を作る「就籍」を求めた審判で、鳥取家庭裁判所米子支部が出した却下決定を不服として、広島高等裁判所松江支部に即時抗告した。申立書は10日付で受理された。

95歳の日系2世、父は鳥取県出身の日本人

即時抗告を行ったのは、フィリピン南部ダバオ市在住のロサリナ・カンバ・フェルナンデスさん(95)。フェルナンデスさんは日系2世で、父親は鳥取県伯耆町出身の神庭利太さん。神庭さんは17歳頃にフィリピンに渡り、約10年後に現地の女性と結婚。フェルナンデスさんが生まれた後、妻と別れ、終戦後に日本へ強制送還され、1983年に同町で亡くなった。

家裁の却下理由「法律上の父である必要」

フェルナンデスさんは今年3月、鳥取家裁米子支部に対し、生物学上の父親が日本人であれば日本国籍が認められるべきだと主張し、就籍を申し立てた。しかし、先月、家裁は「法律上の父である必要がある」として申し立てを却下した。この決定を不服とし、フェルナンデスさんは広島高裁松江支部に即時抗告した。

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即時抗告の行方と今後の展望

フェルナンデスさん側は、生物学上の父子関係が証明されれば国籍取得が可能であると主張しており、高裁での審理が注目される。就籍が認められれば、日本国籍を取得し、長年の悲願が達成されることになる。一方、家裁の判断が維持されれば、最高裁への特別抗告も視野に入る可能性がある。

このケースは、戦後フィリピンに残留した日系人の国籍問題の一例であり、同様の立場にある他の残留日系人にも影響を与える可能性がある。

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