東大卒の教育ライター・布施川天馬氏が、スマホばかりで本を開こうとしない子どもの知的好奇心を刺激する本を紹介している。その中で特に注目すべき1冊として、『路上観察学入門』(ちくま文庫)を挙げている。
同書は3人による共著で、著者は前衛芸術家で作家の赤瀬川原平氏、建築史家・建築家の藤森照信氏、イラストライターの南伸坊氏。赤瀬川氏らは「超芸術トマソン」を提唱した人物でもある。
難解だが読む価値あり
布施川氏は「この本はぶっちぎりで難解」としながらも、普段見逃している路上について観察する人々がいて、様々な考察や学びが得られている事実自体が、「自分が何もないと思い込んでいる場所に何かがあるかもしれない」可能性を示唆してくれると評価。子どもだけでなく親にとっても学びが得られる名著だと述べている。
勉強の神髄は日常の見逃しに
布施川氏は、紹介した3冊はいずれも「日常で見逃していたあれこれ」を見逃さないで捉えるものだと指摘。勉強とは知らないことやできないことを解消するための行いであり、疑問を持てなければ勉強にはならないと説く。日常的に見過ごしているサインを見逃さないことで研究や勉強が始まるが、問題は「見過ごしているから気づけない」こと。自分と違う視点を持った人々の話を聞いたり本を読んだりして新たな気づきを得ることが重要だと強調している。



