大阪大学は、運用原資となる基金への累計受入額を、2023年時点の4倍となる30億円以上に増やすことを目標に、文部科学省の補助金を得てファンドレイジングを強化している。中核組織の大阪大学共創機構内に2025年、ディベロップメントオフィスを設立した。目的は、組織的なファンドレイジングと、卒業生などのネットワーキングの強化だ。
寄付金減少への対応
国立大学で東京大学に次ぐ寄付金収益を上げるのが大阪大学だ。2018~21年度の創立90周年記念事業では累計60億円以上の寄付を集めたが、事業終了後は2023年度9.1億円、2024年度6.5億円と減少している。
寄付募集の専門職であるファンドレイザーは10年以上前から雇っていたが、篤志家や法人などへのアプローチ戦略は個々に任せていた。共創推進部渉外課兼ディベロップメントオフィスの金内竜太課長は「さらに成果を上げるには、寄付に関する専門組織をつくり、大口寄付者へのアプローチや継続的にご寄付いただける母集団の拡大を組織的に行うことが重要と考えた」と話す。
本気度を示す組織体制
大学理事を組織のトップに置いたのも、学内外に本気度を示す姿勢の表れだ。大阪大学は、中之島キャンパスの再開発事業で寄付金募集を実施しており、社学連携活動の拠点として中之島センターをリニューアルする。
欧米のトップ大学は、ファンドレイジングや寄付金運用で年間数千億~数兆円の収益を得ており、そのレベルを目指して日本の大学も注力し始めている。



