厚生労働省は25日、薬害の再発防止を目的に作成し、全国の高校などに配布している副読本「薬害を学ぼう」の活用法について、大阪市内で開かれた「大阪府高等学校教育課程協議会」で説明した。同省医薬品副作用被害対策室の上村浩代室長が、公民などを教える府下の公私立高などの教諭約260人に直接伝えるのは初めて。
副読本の背景と内容
副読本は、過去の薬害事件を教訓に、初等中等教育の場で薬害について学ぶ機会が必要という被害者の声などを受けて作られた。サリドマイド、スモン、エイズなど過去の薬害事件の紹介や被害者の声などで8ページ構成となっている。
2010年度から全国の中学3年生に配布されたが、内容の難しさなどからあまり広まらなかった。22年度から対象を全国の高校1年生に切り替え、今年は124万部が配布された。
大阪府からの要請で実現
今回は「薬害というリアルな社会課題を取りあげることで、生徒の学びにつながれば」と大阪府教育庁から厚労省に説明の要請があり、実現した。今年は薬害エイズ訴訟の和解から30年にあたる。
上村室長はスライドで副読本の内容を示しながら、「薬害教育には二度と被害者も加害者も作りたくないという被害者の思いが込められている。(授業に)ぜひ採り入れることを検討してほしい」と訴えた。



