文部科学省は、2030年代の学校教育を定める次期学習指導要領で、各小中学校の裁量で教科の授業時数を増減できる「調整授業時数制度」を導入する案をまとめた。年間の総授業時数は維持したうえで、最大で週4コマを児童生徒の個別学習や苦手教科の上乗せに充てられるようにする。学校独自教科の新設も可能とする。
中央教育審議会に導入案を示す
4日に開かれた中央教育審議会の特別部会に導入案を示した。児童生徒の実情や地域の特色に応じた教育を展開できるようにするのが狙い。次期指導要領は小学校は30年度から、中学校は31年度から全面実施する予定だが、新制度は28年度から先行実施する考えだ。
授業時数の現状と新制度の内容
各学校の授業時数は学校教育法施行規則で定められており、例えば小4~中3の年間の総授業時数は1015コマ(小学校は1コマ45分、中学校は1コマ50分)。各教科に割り当てた標準時数も示しており、学校は標準時数を下回らないように時間割を組んできた。
全面実施後も年間の総授業時数は維持しつつ、学校の裁量で各教科の最大15%ほどのコマ数を減らし、調整できるようにする。最大で小5で年138コマほど、中2は年128コマほどで、週最大4コマになる。ただ、道徳など年35コマ(週1コマ)以下になる教科は対象外だ。
生み出した時間の活用方法
生み出した時間は他教科に上乗せしたり、「裁量的な時間」として学習枠(個別学習や読解力向上)や研究研修枠(教員の授業研究)に活用したりできる。学校独自教科の新設も可能とする。裁量的な時間は週2コマが上限で、このうち研究研修枠は週1コマまでとする方針だ。
教科書の分量も、減らした授業時数で十分に指導できるよう見直す。指導内容も精選し、教科書に反映していく考えだ。



