中学受験を控えた子どもを持つ親の間で、SNSなどで他の家庭の情報を目にし、焦りを感じる声が少なくない。こうした悩みに対し、中学受験のプロ家庭教師「名門指導会」代表の西村則康氏は、「SNSの情報は、あくまで『その家庭の成功例』であって、自分の子どもに当てはまるとは限らない」と指摘する。
「親の軸」を持つことの重要性
西村氏は、「『隣の子がやっているから』ではなく、『うちの子には今、何が必要か』を見極める『親の軸』を持つことが重要」と強調。そのためには、子どもの日々の小さな変化をよく観察し、親自身がリラックスして子育てを楽しむ余裕を持つことが必要だという。
これに対し、医師で窪田製薬ホールディングスCEOの窪田良氏は、「親がピリピリしていると、それは必ず子どもに伝染しますよね」と応じ、西村氏も「親の状態が、子どもの状態に直結します」と同意した。
デジタル機器との付き合い方
窪田氏は、デジタルとの付き合い方についても言及。「SNSやショート動画に親自身が依存していないか、振り返ってみることも大切です。親がスマホばかり見ているのに、子どもに『勉強しなさい』と言っても説得力がありません」と述べた。
その上で、「食事中はスマホを見ない」「寝る1時間前はデジタル機器を触らない」といったルールを家族全員で共有し、実践することが、結果的に子どもの集中力や視力を守ることにもつながると提言した。
子どもの未来に向けて
西村氏は45年間の指導経験から、「どの子にも必ず伸びるタイミングがある」と確信しているという。「親が焦って無理に引っ張り上げるのではなく、その子が自ら歩き出すタイミングを信じて待ってあげてください。受験はゴールではなく、人生の通過点に過ぎません」と語る。
さらに、「受験を通じて、自分で考え、困難を乗り越える力を身につけること。それが、子どもたちにとって一生の財産になります」とメッセージを送った。
窪田氏は、「医学と教育、アプローチは違っても、『子どもの健やかな成長を願う』という根底の思いは同じだと強く感じました」と述べ、対談を締めくくった。



