約10年ぶりとなる学習指導要領の改訂に向けた議論が進む中、人権を尊重することを前提に性について幅広く学ぶ「包括的性教育」の導入や、性教育の事実上の障壁とされる「はどめ規定」の撤廃を求める動きが活発になっている。
学生が体験談を語る
国際基督教大学4年の高田心音さんは7月10日、東京・永田町の衆院議員会館で開かれた日本弁護士連合会(日弁連)の集会で、自身の体験を語った。高田さんは中学生の時、信頼していた学校関係者に不意に体を触られた。嫌だと感じたが、どう対処すればよいかわからず、教員に相談したところ「許してあげて」と言われ、「自分の感覚にふたをするようになった」という。
高校生の時にSNSで見た動画で「嫌だと感じたことは言っていい」ことや、自身が持つ「権利」を初めて知った。「同意」や「バウンダリー」に関わることは包括的性教育の概念に含まれるが、小中学校で教わったことはなかった。
「知識がないと自分も他人も守れない」
高田さんは、包括的性教育の普及啓発に取り組む学生団体「connect(コネクト)―性教育を考える学生の会―」の代表を務める。「知識がない状態では、自分も他人も守れない」と、包括的性教育の必要性を訴えた。
集会には、産婦人科医の高橋幸子さんや東京大特任研究員の福田和子さんも登壇した。また、「包括的性教育を公教育で実践し、子どもの学ぶ権利の保障を求める要請書」を文部科学省やこども家庭庁の担当者に渡す全国市民政治ネットワークのメンバーの姿もあった。



