熊本地震3週間、在宅避難者ケアが課題 訪問介護が命綱に
熊本地震3週間、在宅避難者ケアが課題 訪問介護が命綱

熊本地震の発生から18日で3週間となる。自宅にとどまる在宅避難者のケアが課題となっている。避難所の環境が整わないうちは在宅避難が次善の策とされるが、行政の支援が届きにくいという問題もある。ライフラインの断絶が続き、熱中症リスクも高まる中、17日時点で避難所にいる3053人を上回る被災者が自宅で避難生活を選んでいるとみられ、迅速な対策が必要だ。

訪問看護ステーションの役割

認知症が悪化する人も「支援の隙間」に陥りがちな在宅避難者らをケアするのは、地域の訪問看護ステーションだ。熊本県八代市にある「さくら」では、地震翌日から看護師が利用者の健康確認を続けている。介護が必要だと避難所暮らしは難しく、高齢者約90人のうち8割が在宅避難を選んでいるという。

看護師の堀本舞子さん(40)は「弁当やカップ麺などの食事が多く食欲低下などの症状がみられる。停電でテレビも見られずじっとしていることが増え、認知症が悪化する人もいる」と語る。特にライフラインの断絶の影響は大きく、堀本さんが介護で被災者宅を訪れると蛇口から泥水しか出ておらず飲料水を確保できていないケースもあった。国土交通省によると17日時点で熊本県内8400戸が断水中だ。

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在宅避難を続ける事情

一方、在宅避難を続けざるを得ない事情がある。同市内の麦田寛さん(89)とカズ子さん(89)夫妻は地震から1週間後、自宅に戻った。家屋は倒壊こそ免れたが家財道具などが散乱。住める状況ではなかったが、避難所で感染症患者が出たためやむを得ず帰宅した。寛さんは心臓にペースメーカーを使用しており、感染症に注意が必要だからだ。

堀本さんは定期的に訪問し、血圧や血中酸素量などを検査している。服薬の確認も行っており、カズ子さんは「看護師さんが来てくれるので安心です」と語る。

災害関連死の懸念

暑い日が続く中で熱中症の恐れもあり、今後は災害関連死が懸念される。平成28年の地震では228人が災害関連死と認定され、50人だった直接死の4倍超に上った。国際医療福祉大大学院の石井美恵子教授(災害医療)は「災害関連死を防ぐには国や県が自宅敷地にトレーラーハウスを設置するなど思い切った対策が必要だ。避難所には県外からの支援、在宅避難者には普段からつながりがある保健師や介護サービス事業所がサポートしていく形が望ましい」と指摘している。

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