関東地方では7月後半から、日が落ちて夜に変わる18時半頃、公園の植え込みや街路樹の暗がりで、ライトを照らして何かを探す人々の姿が見られる。彼らが探しているのは、夏の風物詩であるセミだ。セミは幼虫の頃が最も美味で、土から這い出してきたタイミングで捕まえることが多い。
中国では高級食材として人気
世界でセミを食用とする文化は、中国、タイ、ラオスなどにある。特に中国では「金蝉」「知了猴」と呼ばれ、1匹20〜50円で取引され、ECサイトで大量売買されるほど一般的。近年は養殖の指南本も登場し、需要の高まりを示している。
日本での流通と摩擦
日本では食用としての流通はほぼなく、飲食店で提供されるセミは輸入品か、自力で採ったものか、ハンターから買い上げたものが多い。昨夏には、商用目的の大量捕獲や夜間の集団探索に不安を覚える人が続出し、公園に「食用を目的としたセミの採取は禁止」といった多言語の看板が設置される事態となった。夏の楽しみや学びのための昆虫採集は問題ないことが多いが、持ち帰り禁止のルールを設ける公園もある。



