キリン、脱水時の免疫細胞活性低下を世界初確認 乳酸菌で抑制
キリン、脱水時の免疫細胞活性低下を世界初確認

キリンホールディングスは7月29日、キリン中央研究所およびヘルスサイエンス研究所が、独自素材「L.ラクティス プラズマ(プラズマ乳酸菌)」を用いた細胞実験で、脱水状態を模した高浸透圧条件下において免疫細胞pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)の活性が低下することを確認したと発表した。

同社によれば、脱水条件下でのpDC活性低下の確認は世界初だという。あわせて、L.ラクティス プラズマの事前添加によって、この活性低下が抑制されることも確認したという。

猛暑における免疫ケア

猛暑が常態化する近年、夏の体調管理では水分・塩分補給が基本とされてきたが、細胞レベルで生じる免疫機能の変化については十分に解明されていなかった。

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同社はこれまでも、夏の活動時の深部体温を想定した高温条件下での実験など、夏特有の環境ストレスが免疫機能に及ぼす影響に関する研究に取り組んできたとしている。

研究の概要

研究では、ヒト由来のpDCを、脱水状態を模したD-マンニトール添加による高浸透圧ストレス条件下に置き、不活化インフルエンザウイルス(H1N1)を添加。24時間後のIFN-α産生量を、事前にL.ラクティス プラズマを加えて刺激した群と加えなかった群で比較した。

その結果、高浸透圧ストレスの付与によりIFN-α産生量が低下する傾向が確認された一方、L.ラクティス プラズマで刺激した群ではその低下が抑制されたという。

また、脱水状態を模した条件下に置いたpDCに水を加えて脱水状態を緩和した場合でも、低下したIFN-α産生量は回復しなかったとしている。この結果は、脱水によって低下したpDCのIFN-α産生能が、水の添加によるストレス緩和のみでは改善しにくいことを示すものだという。なお、いずれも細胞実験による結果であり、生体内の状態を直接示すものではないとしている。

同社は、脱水環境がpDCの活性を低下させる可能性や、水の追加のみでは活性の回復が難しいこと、L.ラクティス プラズマが脱水環境によるpDCの活性低下を抑制する傾向を、今回の細胞実験で新たに示したとしている。今後も環境ストレスと免疫機能の関係性に関する研究を進め、L.ラクティス プラズマの科学的価値の深化と新たな健康ソリューションの創出を目指すとしている。

早稲田大学スポーツ科学学術院教授で国際運動免疫学会理事の鈴木克彦氏は、気温35度が日常化する近年の夏について、強い日差しや高温多湿による深部体温の上昇や脱水が体調不良のきっかけになると指摘。水分・塩分補給や冷却に加え、規則正しい生活習慣による免疫ケアも心掛けるよう呼びかけている。

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