熊本地震直後の断層出現映像、専門家「学術的価値が高い」と評価
熊本地震直後の断層出現映像、専門家が学術的価値評価

熊本地震の発生直後、青々とした田んぼにくっきりと断層が現れる様子を捉えた防犯カメラ映像を、読売新聞が入手した。映像は震度6強を観測した熊本県八代市で撮影され、地表がずれ動き、瞬く間に断層があらわになる過程が記録されている。

防犯カメラが捉えた断層出現の瞬間

映像は、地震が発生した7月28日午後4時27分頃、同市の田んぼのそばにある商店に設置された防犯カメラで撮影された。商店の経営者(45)は「店内で打ち合わせをしていたら、激しい横揺れに襲われた。駐車場に避難し、約50メートル離れた田んぼに目を向けると、地割れと段差が生じ、茶色い地層がむき出しになっていた」と証言する。

映像を提供した男性は「地震の恐ろしさを改めて思い知らされた」と話す。

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現地確認で確認された地割れの規模

今月14日に記者が現地を確認したところ、地割れは田んぼを20メートル以上にわたって貫き、高さ1メートルほどのずれが生じていた。南側にある道の一部もコンクリート舗装がめくれ上がっていた。経営者は「地震のすさまじさに背筋が凍った」と振り返る。

専門家「学術的価値が高い映像」

映像を確認した東北大の遠田晋次教授(地震学)によると、地震活動で出現するこうした断層は「断層崖」と呼ばれる。現場は熊本県益城町から八代海に延び、今回の地震を引き起こしたとされる「日奈久断層帯」の直上付近にあたるという。現場周辺では、神社の楼門が倒壊したり、南九州道の橋が上下にずれたりする被害も確認されている。

遠田教授は「地震の主要動が到達した後、数秒遅れて断層崖が出現しているのは、震源から伝わる揺れの速度よりも断層のずれの速度が遅いためだ」と解説。その上で「断層崖が現れる瞬間の映像は極めて珍しい。地震による断層破壊のメカニズムなどを検討する上で学術的価値の高い映像だ」と述べた。

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