九州で観測史上初めて最高気温が40度以上の「酷暑日」を記録するなど、厳しい暑さが続く日田市の民間事業所で、始業時間を前倒しするサマータイム制の導入が始まった。日田商工会議所が設けたサマータイム委員会が先導する形で、今夏、複数の事業所が取り入れた。
事業所ごとの取り組み
建設・土木資材の小売業「高橋三男商店」は7月末から、配送・工事などの外回り業務の始業時間を、早番(午前6時半)と遅番(午前10時)に分けた。早番の従業員は早めに準備に取りかかり、比較的涼しい時間帯に外回りを終え、その後は原則、店内業務にあたる。
三和酒類の「いいちこ日田蒸留所」は8月3~7日、製造・保全部門の始業時間を試験的に1時間前倒しして午前7時にした。対象者13人の中には生活のリズムが変わることに否定的な人もいたといい、継続するかどうかは全員のアンケート結果がまとまるのを待って判断する。
効果と今後の課題
高橋三男商店の丸林雅彦店長(54)は「仕事の効率が上がった。従業員は一番暑い時間帯に休憩を取ることもできるので、前向きに捉えてくれている」と話す。
日田商工会議所の瀬戸亨一郎会頭が理事を務める同市シルバー人材センターも梅雨明け後、草刈りや草取りなどの屋外作業の開始時間を1時間前倒しして午前7時にした。通常の8時開始を選ぶ会員もいるが、全体では前倒しで作業にかかる会員の方が多いという。
今後の制度定着のポイントとして、サマータイム委員会の委員長を務める高橋三男商店の高橋進太郎社長(52)は「取引先や発注元などの理解がなければ前に進めない。日田市全体で『サマータイムの日』を設けるなど、地域を挙げて取り組む姿勢をアピールすることも大事ではないか」と話している。



