京料理の人間国宝に高橋英一さん「感無量」瓢亭14代主人
京料理の人間国宝に高橋英一さん「感無量」瓢亭14代主人

文化審議会が重要無形文化財の保持者(人間国宝)に認定するよう答申した京料理(会席)の高橋英一さん(87)が、14代主人を務めた京都有数の料亭「瓢亭(ひょうてい)」(京都市左京区)で記者会見に臨み、「思いもよらないことで感無量です」と喜びをあらわにした。

室町時代から続く京料理の伝統

京料理は、室町時代に武家の礼法から生まれた本膳料理や、茶の湯会の亭主が来客をもてなす茶懐石などの影響を受けながら、江戸時代に様式が形成された会席料理。風土や季節感を意識した料理から器と調和する盛り付けまで、京都ならではの伝統と美意識を表現しながら独自に発展してきた。

「不易流行」を信条に挑戦を続ける

昭和42年、28歳で瓢亭の14代主人となった高橋さんは「京料理を全国に知らしめないといけない」と精力的に活動。自身の代から「料理で最も重要なもの」とするだしにマグロ節を取り入れた。伝統的な京野菜の保存にも取り組み認知度向上に貢献。伝統を守りながら挑戦する「不易流行(ふえきりゅうこう)」を信条に腕を振るってきた。

飲食店の格付け本「ミシュランガイド京都・大阪」では平成21年から17年連続で3つ星を獲得。令和4年に京料理が国の登録無形文化財となった際に保持団体「京料理技術保存会」の会長に。後進の指導・育成にも注力し、「無我夢中で活動していたが本当に楽しかった」と振り返る。

後進へのエールと文化発信

平成27年に息子の義弘さんが15代主人に就任した後も時折厨房(ちゅうぼう)に立ち、若手には「横のつながりを大切にし、業界の中で仲良くお付き合いしてほしい」とエールを送る。「茶花の入れ方教室」も定期的に開催するなど文化発信に余念がなく「もうちょっと元気でいたい」とかくしゃくとした笑顔を浮かべた。